B/S面積グラフから考えてみよう(54)
古山喜章です。
土地や投資をオフバランスすることで、
不要な固定資産がなくなり、
次のような面積グラフとなりました。
で、ここへ至るまでに、同時進行で準備していたことが、
社長への退職金をいくら支払うのか、ということです。
役員退職金の計算は、
最適月額報酬 × 在籍年数 × 功績倍率 が基本ですね。
で、その通りに計算すると、ちょうど、
上の面積グラフでいうと、資本金と剰余金を若干上回る、
という金額だったのです。
となると、手持ちの現預金では足りません。
そして、
資本金+剰余金を上回る特別損失が発生するのですから、
一時的に債務超過になる、ということです。
銀行借入があるわけではないので、
一時的に債務超過になっても、
資金繰りには、何の問題もありません。
そこでまず、
退職金として支払うお金が足りないのですから、
その社長個人が、会社に不足分のお金を貸し付けました。
社長自身にまったく手持ち現金がないのなら、
銀行から借りればいいのです。
この場合は、社長の手元に現金があったので、
自ら貸し付けてもらいました。
これは少人数私募債ではなく、経営者借入金として処理しました。
すると、面積グラフは次のようになりました。
左側の固定負債に、経営者借入金が入り、
右側はその分、現金が増えました。
この時点で、年度末の半年前です。
社長が退任し、退職金を受け取るのは年度末とし、
さらに準備を進めていったわけです。
(つづく・・・)
« 完全キャッシュレス化への道 ④ | トップページ | 完全キャッシュレス化への道 ⑤ »
「B/S面積グラフ」カテゴリの記事
- 減収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.17)
- 増収増益になれば、どうなるのか?(2015.03.13)
- B/S面積グラフから考えてみよう (57)(2012.12.11)
- B/S面積グラフから考えてみよう (56)(2012.12.03)
- B/S面積グラフから考えてみよう (55)(2012.11.20)
コメント