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2012年11月

2012年11月30日 (金)

メインはいつか、殿様化する

古山喜章です。

メイン銀行というものは、放っておくと、殿様的になってゆきます。
例えば、このようなことがありました。
ある地方都市でのことです。

その地方都市には、銀行の支店が3つしかありません。
その地域のある企業が、A銀行をメインとしており、
B、C銀行との取引はほんのわずかでした。

案の定、A銀行が殿様化してきました。
最初は協力的だった社長も、だんだん腹立たしくなってきました。
で、ある時、こちらの要望も添え、新たな融資を申し込みました。
すると、“このようなプランではいかがでしょうか?”と、
提示された内容を見ると、こちらの要望は全く無視。
銀行の都合の良いようにばかり、書かれています。

業を煮やした社長は、B銀行に融資の声をかけました。
B銀行は大喜びです。
提示された内容も、こちらの要望に応えるもので、
結局、メインをごっそり入れ替えることになりました。

ところが、社長にお聞きすると、
“20年前は逆だったんですよ”と言うのです。

聞くと、20年前は、B銀行がメインだったのです。
それが殿様化して高飛車な態度でいるところに、
A銀行が支店を出し、良い条件で取引してもらえたので、
B銀行からA銀行に、ごっそり入れ替えた、ということでした。

20年前のことですから、今のA銀行にも、B銀行にも、
当時のことを知る人物はいなかったのです。
結局、ひとつの銀行との取引が偏りすぎると、
その銀行はいつか、殿様化してきますね。

融資を受けるにしても、メイン銀行などという意識は捨て、
単に現金の仕入れ先として考え、常に競わせてほしいのです。
そして、たまには借り換えをするなどして、
こちらが本気だということを、示してほしいのです。

このような交渉を有利に導くためにも、
自社の財務体質は、少しでも、強くしておきたいですね。

2012年11月29日 (木)

所属長が作業者になるな!

古山喜章です。

工場などの現場を伺うと、
所属長が平気でライン作業者の仕事をしている、
という光景を見ることがあります。

“あなたみたいな単価の高い人が、そんな作業するな!”
というと、
“僕がやらないと誰か人を入れなきゃダメじゃないですか?
 その人件費はどうするんですか?”
と、平気で答える所属長がいます。

こういう考え方は、
工場だろうと店舗だろうと、お目にかかります。

この考え方には、
これ以上、生産性を落とさない為に、
という発想しかありません。
今よりも生産性を向上させよう、という考え方はないのです。

例えば工場の場合、所属長がラインに入ると、
結局、部署内への管理の目がおろそかになります。
となると、緊張感はなくなり、
ダラダラ作業して生産性が低下する、
事故が起こる、
改善が進まない、等ということになります。
ヘタすりゃマイナス、よくて現状維持。
これでは生産性は上がりません。

で、売上が伸びない、むしろ落ちる、という時代です。
となると、労務コストが変わらず、生産性は落ちてゆくのです。

所属長がラインに入るのは、それが一番ラクだからです。
そのような人物は結局、自分中心です。
業績や生産性向上に貢献する、という気持ちなどないのです。
考えることは放棄し、汗をかけばよい、と思っているのです。
そのような人物に、管理者としての手当を支給しているなら、
大いなる、労務コストロス、ですね。

所属長の役割は、作業者の調整弁ではありません。
業績管理と向上の任を負う、役割なのです。
コストロスとなるような、所属長はいませんか?

2012年11月28日 (水)

65歳までの全員を採用!ウソ?ホント?

古山喜章です。

2014年4月1日より、高齢者雇用に関わる法律が改訂されます。
(高齢者雇用安定法の改正)
60歳で定年になっても、
希望者は65歳までの全員を継続雇用しなければいけない!
と、お思いではありませんか?

原則、そうなんです。

しかし、ここに若干、経営者側の勘違いが含まれています。

まず、この法律の目的は、無年金者をなくすことです。
年金支給年齢が、経過的に、65歳支給に変わってゆきますから、
その経過に合わせ、雇用義務者も段階的に引き上げればよいのです。

例えば、平成25年4月1日以降の3年間は、
60歳以上、61歳未満、の希望者全員が対象になります。
なので、すでに再雇用となっている62歳以上については、
再雇用義務はありません。
これまでの社内規定に応じて、雇用すればよいのです。
で、次の3年間は、60歳以上62歳未満、が対象となります。

つまり、60歳定年後、65歳までの全員の雇用義務が生じるまで、
徐々に、義務対象者の範囲が拡大されてゆきます。
12年間の経過措置があるのです。

さらに、
労使間での合意がある場合、雇用義務対象者を限定することができます。
修正案にて盛り込まれました。

労使協定の中に、次のような文言を入れるのです。
「原則として希望者全員を再雇用する。
 ただし、次のいずれかに該当する場合は採用しない
 ①健康状態が著しく悪い者
 ②勤務態度等が著しく悪い者」
で、労使間の合意を得ればよいのです。

この、“著しく”というのが、どういう状態なのか、と、
議論がされているところではありますが、
おそらく、はっきりした見解は示されないでしょう。

それなら、会社側が、はっきり示せるように、
エビデンスを準備すればよいのです。
それが、人事考課の資料であり、
会社側が指定する病院の診断書、なのです。

“65歳までの雇用確保義務化!”
という言葉ばかりが先行しますが、
よくよく法を見れば、このような対応方法があるのです。
法を逸脱することはできませんが、
可能な方法は取り入れ、柔軟な対応ができるように、
しておいてほしいですね。

2012年11月27日 (火)

金利にシビアになってほしい

古山喜章です。

ある経営者が、
“ウチの借入金利は低いですよ”
と言われるので、
“ちなみに何パーセントくらいですか?”
とお尋ねしました。

“そうですねぇ、メガバンクで1.7%くらいですね”
と、お答えになられました。
“最近の平均約定金利をご存知ですか?”
と、言いたいところだったのですが、
そのような場ではなかったので、
“そうですかぁ・・・・”とだけ、申し上げました。

かつて、金利が7%や8%、あるいはそれ以上、
という時代を経験してきた経営者にとって、
1.7%というのは、“かなり低い”という印象なのでしょう。
しかし、時代は変わっているのです。

日本銀行が、毎月、約定平均金利を公開しています。
11月26日に、9月分が公開されました。
こちらのファイルです。
「yaku1209.pdf」をダウンロード

資料の中の一番右側、<平均金利>のところを見てください。
上半分が、9月に新たに貸し出された、新規分です。
短期の平均金利は、0.944%、
長期の平均金利は、0.999%、
長短の平均金利は、0.982%、となっています。

みなさんの借入金利は、
平均より、高いでしょうか?低いでしょうか?

私の顧問先でも、
先日、0.33%という提示を受けた企業がありました。
担保も保証人も“いただきません”と書かれてあります。

但しそれは、他行との交渉をシビアに進めた結果、であり、
オフバランスを進めて、銀行が貸したくなる財務内容になってきた結果、
なのです。

交渉をしなければ、銀行金利は下がりません。
財務状況が悪すぎても、銀行金利は下がりません。
金利が下がれば、その分、経常利益が増えてきます。
しかも長期であれば、7年、10年にわたって影響します。
キャッシュフローに与える効果は大きいのです。

金利の相場を知り、銀行金利を交渉する、
ということに、もっとシビアになってほしいですね。

2012年11月26日 (月)

完全キャッシュレス化への道 ⑦

古山喜章です。

~給与支給のキャッシュレス化~

“給与はさすがに銀行振り込みでやってますよ”
と、言われる方がほとんどでしょう。
しかし、驚くなかれ、
まだ現金で支給しています、という企業もあるのです。

“そんな面倒くさいことやめてくださいよ!”
と申し上げると、その企業の老いた会長は、こう言いました。
“現金でもらうから、ありがたみがあるんじゃないですか”
と、まあ、そう思い込まれていますから、変わりようがありません。

いまどき、
現金で給与をもらったからと言って、神棚に飾るわけでもなし、
結局、すぐに銀行口座へ入金してしまうでしょう。
給料袋を家に持ちかえって、親父の威厳を示すような時代でもありません。
“三丁目の夕日”のまま、時代が止まっているかのようなのです。

現金で給与を支給するなんて、その手間を考えるだけで、ゾッ!とします。
まず、現金の準備が大変です。
個々の支給額は、当然ながら、つり銭のないように準備するわけです。
で、それの人数分、金種別に現金が必要です。

そして、
名前と支給金額を書いた封筒を用意し、現金を入れてゆきます。
一度でピタリと、準備した現金がなくなればよいのですが、
余ったり、不足があると、大変です。
お金を入れた給料袋を、いちいち確認していかねばなりません。

実は私もかつて、
特別賞与の支給で、現金支給の準備を経験したことがあります。
3人がかりで準備し、案の定、最後に合わなかったのです。
その時は、封筒に書いた金額に書き間違いがあったのです。
〇〇〇〇76円が、〇〇〇〇67円、に なっていた、というパターンでした。
500人分くらいだったと思いますが、これは、かなりこたえましたね。

まあさすがに、
給料を現金支給している、という企業はほぼなくなりました。
が、小口の立替金などでは、現金を封筒に入れて準備し、
本人に手渡す、というケースがまだまだ多いのです。

現金出納業務というのは、
実務担当者を泣かせるだけでなく、業績になんのプラスにもならない、
ということに、早く気付いてほしいですね。


2012年11月24日 (土)

企業で起こる不正⑨

福岡雄吉郎です。

今回は、廃棄商品に関して起こった不正を紹介します。

O社は、東北地方で雑貨屋を営んでいました。
現場では、売れ筋商品を並べるために、
定期的に商品の入れ替えを行っていました。

現場責任者から「Aという商品を廃棄したい」と
報告があると、本部が責任者へヒアリングを行って、
処分決定を下していました。

しかし、本部の決定方法は、ヒアリングが中心で、
「本当に廃棄すべき商品なのか?他に売る方法はないのか?」
など、詳細な検討は行われないまま、処分決定されていました。
また、事後的な廃棄報告も行われていませんでした。

本部からのチェック体制が甘かったため、
この責任者は、実際には廃棄商品を廃棄せずに、
知り合いや、インターネットなどを通じて、転売していました。
その地域では売れない商品でも、買い手は全国にいたのです。

たとえ、廃棄すると決定された商品であっても、
会社の資産であったことには間違いありません。
それを転売してお金を得ていたのですから、
これも一種の資産の流用といえます。

商品廃棄については、
(1)商品廃棄に関する事前報告を提出させる
(2)その際、廃棄に値する客観的なデータを提示させる
(3)廃棄時には、廃棄したことを証明する証拠書類を保存させる
(4)廃棄時には、廃棄した商品の写真を撮影させる
(5)廃棄後は、証拠書類と写真を添付し、報告書を提出させる。
というように、事前と事後で書面による報告が行われることが望まれます。

自社の商品廃棄に関するルールが、どのように整備され、
運用されているか、いま一度確認されてはいかがでしょうか。

2012年11月22日 (木)

改善のための技術はすでにある

古山喜章です。

先日、新宿のワシントンホテルに宿泊したら、
チェックインの手続きが完全に自動化されていました。
電子ペンで画面にタッチし、必要事項は書き込みしてゆきます。
住所は郵便番号で検索してくれるので、
あとは地番を入力するだけです。
で、最後には、電子ペンで画面にサインをします。

もちろん、通常のフロントもありますが、
ただチェックインするだけなら、機械で十分です。
待たされる客のストレスも緩和され、なにより、
ホテル側は、人件費の削減につながります。

また、先日、帝国ホテル大阪に宿泊すると、
宿泊室内でのインターネット利用に、無線LANが導入されていました。
パソコンのネット画面を立ち上げれば、ログイン画面が表示されます。
そこに、ルームキーなどが入った紙袋に印刷されている、
ID番号とパスワードを入力すれば、即、繋がります。
当然、番号とパスワードは、宿泊客ごとに異なります。

これまで、ホテルでのインターネット利用といえば、
部屋に備え付けられたケーブルをつなぐ、
フロントでケーブルを借りてつなぐ、
WIFIルーターを借りて接続のセッティングをする、
などという方法が主流でした。

使う側も面倒ですが、使い終わったケーブルを、
ルームメイクやフロントの人がきれいに束ねて片づけたり、
という、後片付けの手間が面倒だったのです。
しかし、無線LANなら、これらの手間は不要です。
こちらも、ホテル側の人件費の削減につながりますね。

いずれのケースも、IT化、機械化を進めることによって、
顧客のストレス解消に役立ち、コスト削減にもつながっています。
かといって別に、画期的な方法を開発した、というわけでもありません。
現在なら日常的になっている技術を、取り入れただけのことです。

このようなことは、あらゆる業種で考えられます。
自社の売りモノを磨くための技術や、
コスト削減につながる技術は、すでにあるのです。
なのに、売りモノに進化がない、コスト削減が全く進まない、
という企業が多いのです。
今ある技術で、まだまだ生かし切れていないものがないか、
考えてみてほしいですね。

2012年11月21日 (水)

10年選手の業務能力は?

古山喜章です。

ある飲食店で、アルバイト勤務していた人材を、
契約社員に切り替えることになりました。
勤務歴を聞くと、高校卒業後にバイトで入り、
なんと10年選手なのです。

“高卒で10年も勤務していたら、ほとんどの業務はできるでしょう?”
と、その店舗を管理するマネージャーに尋ねると、
“いやぁ、それが恥ずかしい話し、
 洗い場と簡単な盛り付けくらいしか、できないんですよ”
“えっ?????”
もう、目がテンになりました。

つまり、10年間、ほとんど何も教えていなかった、ということです。
それを受け入れていた本人も、どうかな?と疑問がわきますね。
と、同時に、“どうしてそんな人を契約社員にするの?”
ということです。

聞くと、本人から、
“店舗のためにもっといろいろできるようになりたい”
との申し出があり、契約社員に切り替えた、とのことでした。
そこまでに10年もかかるのか?と、思ってしまいますね。

これは極端な場合かもしれません。
が、多店舗展開している業態では、
新人アルバイトがほぼ放置状態になっている、
ということは、往々にして見受けられるのです。

店舗、工場、事務所など、
10年以上勤務しているのに、できる仕事の幅が限られている。
というのは、働く人にとって、とても気の毒だと思うのです。
人間だれしも、本来持てる能力にさほど差はありません。
要は、するか、しないか、その機会があるか、だけのことで、
できる力量に大きな差が生まれてくるのです。

仕事の幅が広がることで、本人もやりがいを感じ、
使用者側にしても、シフト管理などの面で助かるはずです。
でないと、決まったことしかできないなら、
機械でできるようにすれば済む話しです。

人間という、最もコストの高い方法をとりながら、
人材を有効活用するにはどうすればよいのか、
ということが、まだまだなおざりにされている。
ということを、あちらこちらで感じるのです。

2012年11月20日 (火)

B/S面積グラフから考えてみよう (55)

古山喜章です。

様々なオフバランスと資金調達が進み、
ようやく退職金を支給することになりました。
支給前の面積グラフは、次のとおりでした。
Mensekirei583

前回、(54)の項でも申し上げた通り、
退職金の額は、ちょうど、自己資本を上回るくらいの額です。
上の面積グラフで言うと、右下の剰余金がなくなり、
それを上回る額は、損失として、左側に計上されることになります。
それが、次のグラフです。
Mensekirei59

退職金を特別損失として計上し、
剰余金はきれいになくなりました。
で、左下の損失と、右下の資本金を比べてください。
損失が若干大きくなっています。
つまり、債務超過の状態になっているわけです。

債務超過といっても、
銀行借り入れもなく、資金繰りは回る状況なので、
別段、何も問題はありません。
しかも、わずかな超過ですから、通常どおりの業績ならば、
すぐに債務超過の状態から脱してゆきます。
仮に、銀行借りれがあったとしても、業況に問題がなければ、
債務超過は一時的であることを、説明すればよいのです。

とにもかくにも、
年度末の決算書は、上記の面積グラフで確定させたのです。
そして、その決算書をもとに、株価の算定を行ったわけです。
さらに、経営者がもらった退職金を、
少人数私募債にすることの検討も、同時に進めていったのです。
(つづく・・・)

2012年11月19日 (月)

完全キャッシュレス化への道 ⑥

古山喜章です。

~仮払い 百害あって 一利なし~

つい、川柳風になりましたが、
仮払いが会社にとってプラスになることは、
何もありません。

むしろ、害悪ばかりが目につくのです。
先日も、
“うちは仮払金申請書に、承認まで8人が印鑑を押します”
という企業がありました。
“えっ!仮払い申請で8人!!”
とまあ、驚きの声を上げてしまいました。

金額を聞くと、1万円くらいから申請書があるのです。
そのために、各自が内容を見ているかどうかはともかく、
8人の手元を申請書が流れてゆき、ハンコが押されてゆくわけです。
電子決済ではないので、紙の申請書がまわってゆきます。
大いなるムダ作業ですね。

8人もの手元を渡るのであれば、
川の流れのようにゆるやかには進みません。
あちらこちらで滞留するでしょう。

で、遥かなる旅路のもと、申請書が承認され、
経理担当が現金を封筒に入れるなどして準備し、
申請者に連絡します。
そしてようやく、
現金が申請者に渡され、物品が購入されるのです。
それだけでは終わりません、
仮払金の精算業務が控えているのです。

そもそも1万円やそこらの金額で、
8人もの人間が承認しなきゃいけない物品って、なんなのでしょう?
せいぜい、上司ひとりが承認すればよいはずです。
そのうえで、立て替えやカード払い、電子マネーで済ませれば、
つまり、キャッシュレス化ができれば、
承認の手間も、出金や精算の手間もいりません。

これじゃあ、利益がでないようにしてしまっている、
といっても言い過ぎではありません。

そこで気になったのが、
“じゃあ通常の稟議書はいったい何人捺印するの?”
ということです。先方にたずねると、
“仮払金と同じ8人なんです・・・、なんですけど・・・”
というのでその先を聞くと、
“それが困ったもんで、2人くらい承認しただけで、
 100万円くらいの稟議書が、通っている場合があるんですよ!”
と、言うのです。
“えっ?なんで通るの??”と聞くと、
“急いでいるから、とか、発注が間に合わないから、とか、
 〇〇さんの了解はとったから、とか、なんです”
とまあ、一体全体、誰の為の、何の為の管理ルールなのか。

このようなことが、
たぶん、あちらこちらで発生しているのではないでしょうか?
こんなことをやめるだけでも、
いくばくかの埋蔵金が発掘されるはずなのです。

2012年11月17日 (土)

企業で起こる不正⑧

福岡雄吉郎です。

今回は、医薬品販売を営むA社で起こった不正を紹介します。

A社の営業部長U氏は、中途採用で入社しましたが、
当時から営業成績は抜群で、
若くして、営業部長に昇格しました。

商品の発注、検品、入庫、出庫は、
すべて社内システムで行われていたのですが、
U氏の担当する一部の顧客だけは、例外でした。

U氏から、購買担当や入庫担当に対しては、
「その顧客は非常に気難しいお客様で
私が直接、担当しなければならない。
電話がかかってきたら、すぐに対応しなければいけないから、
商品は私の手元に置いておきたい。
商品は私のデスクに直接、持ってこさせるようにする。」
などと説明が行われていました。

A社では、商品の入庫時には、
発注データと入庫商品を突き合わせて、入庫登録していました。
また、出庫時には、出荷指示書に基づき、
倉庫担当者が出荷商品をピックアップし、
出荷データと出荷商品を突き合わせて、出庫登録していまいた。

しかし、U氏の顧客については、例外でした。
U氏からの指示に基づき、各担当者は言われるがまま、
システムへ登録を行っていたのです。

また、棚卸の際には、U氏から
「私の手元には、○○○個ある。
データ通りの数量があるから、問題ないよ。」
と言われ、実際に商品にあたることはせず、
在庫数量を確定させていました。

それぞれの担当者は、
「営業部長のU氏が言うのだから、間違いないだろう。」
と、U氏の指示や発言に疑問を持たずに、
処理を行っていました。

実はU氏は、借金を抱えており、
その返済のために、この商品を転売し、
返済資金を捻出していました。

U氏のもとに届けられた商品は、
U氏が部下に見つからないように、
こっそりと自分のカバンに入れて、
持ち帰っていました。

しかし、あるとき、たまたま部下に見られてしまいました。
不審に思った部下が、役員へ報告したことをきっかけに、
社内調査をした結果、U氏の不正が発覚しました。

今回の不正に対する対策は、一言でいえば、
「例外をつくらないこと」になります。

管理職が例外を作った場合、
それが不当なもの、不合理なものであっても、
部下から指摘はしづらく、黙認されてしまいます。

立場も上で、実力もあるような上司の場合、
「ルール通りにしてください。」とは言えません。
「誰にモノを言っているのだ!」と言われるだけです。

この対応策として、
・社長直結のヘルプ(SOS)ラインを設置すること
・各部署の社員から社長宛に、メール等で情報を定期的に報告させること
などが考えられます。
もちろん、情報の出所が漏れないようにすることが大前提です。

「情報の出所が漏れた場合、
自分自身の立場に危険が及ぶかもしれない。」
そう考えると、部下は指摘することをためらってしまいます。

まとめると、今回の不正は、
・商品の入庫時、出庫時にはデータと商品を突き合わせること
・棚卸時には、在庫データと商品を突き合わせること
という原則が破られてしまったため、起こってしまいました。

この不正を防止するには、
自社の発注、検品、入庫、出庫のそれぞれの業務について、
(1)社内ルールはどのようになっているか?
(2)例外的な処理が行われていないか?
(3)例外的な処理が行われている場合、理由は正当か?
を確認する必要があります。

そのために、
①社長直結のヘルプラインを設置する
②従業員から社長に、定期的に報告させる仕組みを作ること
などを検討されてはいかがでしょうか。

2012年11月16日 (金)

i-Pad mini のうれしいこだわり

古山喜章です。

i-Pad mini が発売され、さっそく触ってみました。
まず、想像以上に軽いことに驚きました。
アップル製品は薄くても重量感はしっかりある、
という印象が強かったので、これは意外でした。

機能的には従来品と変わりません。
サイズが小さく軽い、ということがポイントです。
ただひとつ、
嬉しかったのが、本体に接続するコネクターの部分です。
Simg00395

通常、コネクターの断面は、凸の形状になっていました。
なので、差し込むときに上下を確認したり、
差し込もうとして上下が逆であることに気づいてむきを変えたり、
という行為がつきものでした。
ちょっとしたことですが、わずらわしい行為です。

それが、今回のコネクターを見ると、断面が楕円形で、
上下がないのです。
なので、上下の確認が不要だし、差し込み間違いもありません。
Simg00392

今年の秋モデルから導入したようです。
こういうところを見ると、
“う~ん、これはありがたい”と感じるとともに、
アップル社の商品力を実感してしまいますね。

このわずらわしさは、誰もが感じてきたことだろうし、
商品の最もわかりやすいところに見えていた課題です。
なのに、携帯もスマホも、タブレットも、
コネクターの形状を上下無関係にする、
ということを実現できなかったのです。

取り組んでいた企業はあったかもしれませんし、
“こういうものだ”と見過ごしていた企業もあったかもしれません。
長らく実現できなかったのも、技術的な問題があったのでしょう。
しかし、些細なことではあるけれど、使う側にとっては、
つきまとうストレスがひとつ解消されたわけです。
ムダな行為がなくなったのです。

デザイン、機能、それに加えて使いやすさ、
ということを考えた時、改良・改善の余地が残されている、
という商品はまだまだ多いのではないでしょうか。
自社の商品を振り返り、
当たり前のようになっている“わずらわしさ”がないかよく考え、
課題を見出し、解決へ向けてとことん考え抜いてほしいですね。

「考えて、考えて、考え抜いて、手を抜かない」
映画界の巨匠、黒澤明が残した言葉を、
i-Pad mini を見ていて思い出しました。

2012年11月15日 (木)

後継塾 第8講 テーマ「社内管理」

福岡雄吉郎です。

後継社長塾 第8講のテーマは、
「社内管理を徹底させるマネジメントとコミュニケーション」です。

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昨今の厳しい経営環境のもと、売上を増やすことは簡単ではなく、
各企業とも、「いかにコストを減らすか」が重要な課題です。
そして、コストを減らすためには、
効果的かつ効率的な社内管理が大切になってきます。

そのためのカギの一つが、システム化です。
今回は、徹底的な在庫管理システムで
世界的にも注目されている、
奈良県にある物流センターを訪問しました。
施設の見学や経営者の講義を通じて、
システム化の実例を学びました。

また、後継塾の卒業生をゲスト講師にお招きし、
ITシステムを使った、上手な営業方法について、
貴重なお話を伺う機会もありました。

社内管理のもう一つのカギは、コミュニケーションです。
「従業員に、どうやって自分の考えを伝えたらよいか」
あるいは、
「従業員から、どうやって情報を集めたらよいか」
など、従業員とのコミュニケーションで、頭を悩ます後継者は多いです。

講義では、文章の書き方から経営会議のやり方まで、
「話す」「聞く」「書く」のそれぞれのポイントを学びました。
また、ゲスト講師のお話を伺うこともできました。

後継者は、会社の顔として、対外的にも対内的にも、
高いコミュニケーション能力が求められます。

講義を通じて、何を伝えるかはもちろん、
・アナログとデジタル
・「話す」「聞く」「書く」
を時と場合に応じて、使い分けることも重要だと感じました。

2012年11月14日 (水)

完全キャッシュレス化への道 ⑤

古山喜章です。

キャッシュレス化を進めてゆくなかで、
その方法を進めようとすると、こう言われたことがあります。
その時は、一時立て替えて給与時に支給、という方法でした。

“それって、経理が楽になるためだけですよね。”

言い換えれば、
“僕らにとっては不便になるだけで、なんのメリットもないじゃないか!”
“経理だけが楽になるのは不公平だ!”
と、いうことですね。

キャッシュレス化は、会社としての取り組みであり、
管理業務の効率化や、不正防止、という、
目的・狙いがあるわけです。
それに、一時立て替えになるのは、経理、総務など、
本部機能の者も同様です。
以上の部分を説明することで、納得してもらったのですが、
それでもしぶしぶ、という感じでしたね。

このような方は、まあ会社全体のことなど考えませんね。
それに、会社は常にあるもの、だと勘違いしています。
“なぜそこまでしないとダメなのか?”
“それくらいの手間をかけるくらい、儲かっているだろう”
などというように思っています。

とかく、自分のことしか考えない従業員がいるものなのです。

管理業務のなかで何か改革やIT化を進めようとすると、
かならず、各現場社員の理解や協力が必要になります。
説明が不十分だと、頓挫してしまうこともしばしばです。

それだけに、
管理業務を司る幹部や、管理業務に携わる者は、
相手に伝わりやすい話し方・伝え方や説得力、知識、
を身に着けてほしいですね。
そして、現場社員との日ごろのコミュニケーションですね。
これらのことが不十分だと、何かと事が停滞します。

やっかいな社員はいるものですが、
嫌がらせのように口をはさまないよう、
予防線をはっておくことはできるのです。
私自身、さまざまな管理業務に16年携わって、
実感させられた次第、なのです。

組織の中で、管理業務に携わっていると、
社員の考えていることや感じていることが、よくわかります。
後継者の方々には、体験しておいてほしい部門・部署ですね。

2012年11月13日 (火)

B/S面積グラフから考えてみよう(54)

古山喜章です。

土地や投資をオフバランスすることで、
不要な固定資産がなくなり、
次のような面積グラフとなりました。
Mensekirei582

で、ここへ至るまでに、同時進行で準備していたことが、
社長への退職金をいくら支払うのか、ということです。

役員退職金の計算は、
最適月額報酬 × 在籍年数 × 功績倍率 が基本ですね。
で、その通りに計算すると、ちょうど、
上の面積グラフでいうと、資本金と剰余金を若干上回る、
という金額だったのです。

となると、手持ちの現預金では足りません。
そして、
資本金+剰余金を上回る特別損失が発生するのですから、
一時的に債務超過になる、ということです。
銀行借入があるわけではないので、
一時的に債務超過になっても、
資金繰りには、何の問題もありません。

そこでまず、
退職金として支払うお金が足りないのですから、
その社長個人が、会社に不足分のお金を貸し付けました。
社長自身にまったく手持ち現金がないのなら、
銀行から借りればいいのです。
この場合は、社長の手元に現金があったので、
自ら貸し付けてもらいました。
これは少人数私募債ではなく、経営者借入金として処理しました。
すると、面積グラフは次のようになりました。
Mensekirei58

左側の固定負債に、経営者借入金が入り、
右側はその分、現金が増えました。

この時点で、年度末の半年前です。
社長が退任し、退職金を受け取るのは年度末とし、
さらに準備を進めていったわけです。
(つづく・・・)

2012年11月12日 (月)

完全キャッシュレス化への道 ④

古山喜章です。

~香典はどうしたらいいんですか?~

キャッシュレスにしようとすれば必ず、
こんなときどうしたらいいんですか?
という質問が出てきますね。
そのひとつが、
“香典が必要な場合はどうしたらいいんですか!”
というものです。

まあ確かに、
慶事は前もってわかるから準備できますが、
弔事は突然やってきますね。
店舗や支店が点在していると、取引先関係、従業員関係など、
香典が必要な場合も出てくるのです。

私が担当していた頃は結局、
“立て替えておいてください。給与支給時に振り込みますから。”
ということになりました。
今でもそうですけれども、
さすがに香典を電子マネーで、というわけにはいきません。

すると、
“えっ、自腹ですか??”と言うので、
“いやいや、自腹じゃなくって、立て替えです。”
と、訂正しました。

従業員はとかく、経費を立て替えることを嫌がるものです。
立て替え=自腹、という感覚なのですね。
そもそも、
経理というのは必要なおカネをいつでも供給してくれる、
打ち出の小づちのように思っているかのようなのです。

しかし、香典といってもせいぜい、2万~3万の話しです。
それくらいの立て替えができるくらいの給与は払っているし、
また、それくらいは準備できるようでないと困ります。

会社から給与をもらっておきながら、
会社のための経費を立て替えるのはイヤ、
という社員の、なんと多いことか。

しかし、
香典やイレギュラーな経費の為に、支店や店舗に小口現金をおくなど、
それこそ、何のための、誰のための管理業務なのか、
と思ってしまうのです。まさに本末転倒です。

キャッシュレスを実現しようとする人たちには、
必ずさまざまな社内クレームが降りかかります。
しかし、何のためのキャッシュレス化なのか、
ということを信念とし、ひるまずに進めてほしいのです。

2012年11月10日 (土)

企業で起こる不正⑦

福岡雄吉郎です。

今回は、ホームセンターJ社で起こった不正について紹介します。

J社には、毎日大量の商品が入庫されます。
一部の商品は、運送会社K社によって納品されていました。
納品時には、入荷リストと商品を照合して検品します。
入荷リストと、納入商品の品名や数量が整合しているかを確認し、
受領書にサインしたうえで、納品完了としていました。

K社のドライバーは、
長い間J社の担当になっていました。
J社の検品担当者とも親しく話すなど、
お互い信頼関係が出来ていました。

当初は、一つ一つ検品を行っていました。
しかし、次第に、馴れ合いの関係から、
J社の担当者はいちいち確認せずに、
受領書へサインするようになっていきました。

それをいいことに、あるときから、
K社のドライバーは、商品の一部を抜き取って、
納品するようになっていました。

J社では棚卸を1年に1回しか行っていませんでした。
棚卸をしてみると、帳簿上であるはずの数量が、
実際には全くないことが分かったのです。
そして、調査を進めていくと、
K社のドライバーが横領していたことが発覚したのです。

J社の社内で起こった不正ではなかったものの、
不正の原因は、J社側にもありました。
ドライバーと馴れ合いの関係にならず、
検品を丁寧に行っていれば、こうした不正は防止できました。
また、棚卸を毎月行っていれば、
早期の発見につながったはずです。

信頼関係と「馴れ合い」の関係というのは表裏一体です。
馴れ合いの関係が強くなると、
不正の発生する可能性が高まります。

たくさんの商品を扱う店舗や、
毎日、頻繁に納品が行われる店舗などでは、
①ドライバーとの信頼関係や、忙しさを理由に、
検品がおざなりになっていないか確認すること
②検品担当者をローテーションさせる、
あるいは、人事異動させること
など、一度検討されてはいかがでしょうか。

2012年11月 9日 (金)

10年後にどれだけ残っているだろうか?

古山喜章です。

街を歩いてみていると、
10年後にはどれだけ残っているだろうか?
と感じることが時々あります。

~看板、表示~

駅で見かける看板にも、電子化が徐々に増えてきました。
次の列車の案内表示などは、もうほぼ完全に電子化された、
といってよいでしょう。
一昔前、パタパタと回って行き先を案内する表示がありましたが、
もう見かけませんねぇ。

そう思うと、今もみかける次のような看板や表示は、
10年後には、もうなくなっているのでは?
と感じてしまうのです。
Simg00386

Simg00387

“液晶パネルは高い”
などと言っていたのは、もう昔のこと。
今やその多くはコモディティ化してしまっています。

で、看板や表示が電子化されたら、どうなるでしょう?
・ポスター等の印刷が不要になる
・プラスチックの表示板が不要になる
・ポスターを貼る、看板取付、などの作業が不要になる
・ポスター、看板などの運搬が不要になる
など、周辺のビジネスに影響がでますね。
これらに関わるビジネスの方々は、
このようなことを考え、NEXTを考えているだろうか?
と、気になるのです。

看板や表示を電子化する側にとっては、
・変更が容易・スピーディーにできる
・コスト効率が良い
などの効果が見込めます。

縮まるビジネスがあれば、膨らむビジネスもあります。
需要は減るだけではないのです。
需要の見込める方向を、自社で見出しておくことが大切なのです。

2012年11月 8日 (木)

完全キャッシュレス化への道 ③

古山喜章です。

~とかく現場は反対する~

“個人で立て替えたお金を給与支給時に振り込もうとすると、
 他部門の社員から反発をくらい、うまくすすみませんでした”

というコメントをいただきました。ありがとうございます。
私が取り組んだ時もそうでしたが、必ず勃発する問題ですね。
特に、振込口座を奥さんが管理されている家庭で、
そのような声が出てくるのです。

“その分だけまた嫁からもらうのは面倒くさい!”
“給与の口座に入ったら、それは嫁のカネになってしまう!”
“立て替えしてると小遣いがもたない!”
などなど、実務レベルではあちこちから反発が出てきたものです。

かといって、店舗が増えたり、従業員が増えると、
経理における、各社員の支出精算業務はますます増えてきます。
そうなると、業務効率がますます悪くなるのです。

結局、各部門や各部署のミーティング、会議の場に出席し、
状況を説明し、納得していただけるよう、説得して回りました。
不満の声も残りましたが、“やってみよう”ということになったのです。

で、やってみたら、特にトラブルや問題はおきませんでした。
“嫁に説明したら、小言はいわれたけどわかってくれた”
“会社で精算する前に、嫁からその分をもらうようにした”
“なるべく買わなくても済むようにした”
などなど、みなさんそれなりに、対応してくれました。

経理も精算業務を予定に基づいてできることになり、
効率がアップしました。
取り組み始めて1年も経過すれば、誰も何も言わなくなりました。
それが当たり前になってしまったのです。

何より驚いたのは、現場で何かを買う、ということが減ったことです。
つまり、自分の都合のよい時にいつでも精算できる、という環境下では、
不用意に、安易に、いろいろなものを各自で購入していたのです。
そこへブレーキがかかり、精算金額そのものが小さくなったのです。

経理の業務効率は上がり、ムダな経費は減り、
会社業績に大きな効果をもたらしたのです。

何かの手順ややり方を変えようとすると、
とかく現場は反対します。
強引に進めすぎると、その後の内部コミュニケーションに禍根を残します。

わずらわしいかもしれませんが、
“業務の効率化を図って業績向上につなげたい”
“経理の本来の業務に注力し、
 各現場の業績向上へのサポートに、もっと力を注ぎたい”
“業績が向上しないと、賃金だって上がらない”
などという部分をディスカッションし、納得を得てゆくしかありません。
そうすることで、現場にも理解者が現れます。
すると徐々に、反発が収まり、
“まあとにかくやってみよう”という方向へ進んでいったのです。
その際、経営陣の後押しが必要なのは、いうまでもありません。

理屈はわかっても、感情が納得しないと反発するのが人間です。
人間はやはり、感情で動く生き物なのです。
何かの方法ややり方を変えようとするとき、
その新たな方法や手順そのものを見出すことより、
現場の人間を納得させる、ということが、最も難しいことかもしれませんね。

2012年11月 7日 (水)

完全キャッシュレス化への道 ②

古山喜章です。

~経理は社内のサービス機関ではない~

かつて、経理課に所属していたときのこと。
担当の業務で、店別の月次予算実績対比表や、
月次決算分析などを行っていました。

集中して仕事をしたいのですが、
必ずと言ってよいほど、
“交通費の精算をしてくれ”
“出張に行くから仮払金を出してくれ”
などと他部門の社員が現れ、度々、手が止まるのです。
とにかく、業務効率が悪いのです。

で、ある先輩の経理課社員が、とうとう切れてしまいました。
“忙しいから後にしてください!”
すると、その社員も黙っていません。
“経理は社内のサービス機関なんやから、すぐやってくれ!”
ときたものですから、
“僕らは社内のサービス機関じゃないですよ!”
“経理には経理本来の仕事があるんですから!”
と、先輩社員はさらに言い返し、結局、後で対応したのです。

これは、経理業務を担当したことがある人なら、
誰もが感じたことのある気持ちではないでしょうか?
今もそうだと思いますが、管理部門以外の一部の社員は、
経理や総務は社内のサービス機関、と勘違いしています。
で、問題なのは、
やっている当の本人でさえ、そう思い込んでいる場合があるのです。

というより、
それが業務の中心になっているような経理社員さえいるのです。
それでは、キャッシュレスへの改革など、進むはずがありません。

経理は経営管理を司る部署です。
出金業務や精算業務は、しなくても済むなら、したくない業務なのです。
ならば、しなくてもよいように業務を変えてゆこうじゃないか、
ということで、今から15年ほど前ですが、
・精算日や時間を決める
・仮出金や仮払金を減らす
・小口の買い物は個人で立て替え、給与振込時に入金する
などということを進めてゆきました。

キャッシュを扱っていて、一番面倒くさいと感じているのは、
経理担当者のはずなのです。
なので、経理の社員が音頭をとらないことには、前に進みません。

経理が本来の業務に集中でき、
業績に繋がらない余計な業務から解放されるためにも、
キャッシュレス化を進めてほしいのです。

2012年11月 6日 (火)

完全キャッシュレス化への道

古山喜章です。

現金に関わる不正防止や、現金管理業務の効率化を目指すため、
“キャッシュレス化”の指導をあちこちですすめます。
しかし、
“現場は現金でないと対応できない”
という声をよく聞くのです。

確かに、小口で数百円のものを現場レベルで買う、
ということもあるでしょう。
とはいえ、これだけ電子マネー対応が進んできた今、
完全キャッシュレス化は不可能ではないのです。

特に、スイカやエディは、対応店舗も多く、都市部であれば、
ほぼどちらかで対応可能でしょう。

スイカであれば、法人対応で、ビュースイカ、があります。
クレジットカード機能がついた、スイカのカード、ですね。
当然、明細書も毎月発行されますから、
不要な買い物があれば、チェックできます。

エディの法人対応は、さらに進んでいます。
電子マネー機能やクレジット対応はもちろんのこと、
勤怠データ管理、入退室管理、パソコン管理、など、
Felica機能を使って、さまざまなデータ管理を、
カード1枚で完結させることができます。

しかも、必要な機能だけを組み合わせてカードが作成可能なので、
企業のニーズに応じて設計できるのです。

Felicaはもともと、ソニーが開発した機能ですが、
ソニー自身が完全キャッシュレス化や管理業務のIT化を進めたい、
というところから、開発がすすめられたようですね。

現場で何かを買う、ということについては、
今や、キャッシュレス化は可能なのです。
もちろん、
電子マネーを使わずとも、個人負担分を給与振込で対応する、
ということで、キャッシュレス化は可能です。
事実、電子マネーが普及していない時代はそうしてきました。

しかし、今や対応可能なツールはあるのです。
現金出納管理をするよりも、よほど簡易で安全です。
小口現金の取り扱いがある、という企業は、
電子マネー対応への転換を、検討されてはいかがでしょうか。

2012年11月 5日 (月)

B/S面積グラフから考えてみよう(53)

古山喜章です。

~剰余金を縮めて株価を下げる~③

前回、剰余金を減らすため、
投資の外国債券を売却し、売却損の分だけ、
剰余金が減りました。
このような状況になりました。
Mensekirei562

そして次に、土地を売却することにしたのです。
この土地は、1ケ所、1筆だけの土地です。
案の定、この土地も含み損を抱えていました。
で、不動産鑑定士に、現状の価格を鑑定してもらったのです。
すると、約半分の価格に下落していたのです。

ならば、売却すれば、半分は現金になり、半分は売却損です。
すぐに取締役会を開催し、土地を別会社に集約することとし、
売却を決定したのです。
その時は、まだグループ法人税制がスタートする前だったので、
同族の子会社に売却したのです。

で、その土地を売却した結果、次のような状態になりました。
Mensekirei571

またしても、剰余金が若干縮まりました。
ここまでの流れを最初から順を追うと、こうなります。
Mensekirei572

さらに、剰余金が縮まりました。

ちなみに、グループ法人税制開始後の今も、
子会社との売買で、特別損失を計上できないのは、
同族100%の場合、です。
極端に言えば、99%同族で、1%が同族外の株主なら、
グループ法人税制の対象にはなりません。

1%は極端にしても、子会社があるのなら、
同族以外の株主の意見を取り入れる、という趣旨にて、
5%程度の株を、
同族以外の信頼できる人物に売却しておけばよいのです。
但し、その人物から株を再度回収できるよう、
準備をしておく必要はあります。

さて、いよいよ不要な資産はなくなりました。
現預金もたまってきました。
次は、最後の大なたである、役員退職金を支払うべく、
準備を進めることとなるのです。
(つづく・・・)

2012年11月 3日 (土)

企業で起こる不正⑥

福岡雄吉郎です。

今回は、外部(契約)倉庫で起こる不正を紹介します。

北陸地方に本社をおく、
スパイスの製造・販売を行っているY社での事例です。

Y社は、10年以上前にヒット商品を開発し、
業績を大きく伸ばしました。
その分、在庫量も多くなったのですが、
自社倉庫だけでは、保管しきれなかったため、
外部倉庫(Z社)を活用することにしました。

以来、Z社と長らく契約をしていたのですが、
このZ社の担当者が、Y社の在庫を横流しし、
私腹を肥やしている事実が発覚しました。

Y社からすれば、長年付き合ってきた業者だけに、
裏切られた気分だったのですが、
調べると、Z社で保管している在庫の管理が杜撰でした。

その管理方法とは、
年度末に、(Y社が)Z社で保管しているはずの在庫リストを送付し、
品名や数量に間違いないかを口頭で報告させるのみ、
というものでした。

Z社に直接、棚卸に行ったことも、
残高証明書を入手したこともなかったようでした。
長年の信頼関係からか、担当者の怠慢であったかは、定かではないものの、
とても不正を発見できる体制ではありませんでした。

外部倉庫を利用している場合、不正を防止・発見するためには、
・倉庫業者に棚卸をさせ、倉庫業者から報告させること
・倉庫業者から、在庫の残高証明書(社印押印のもの)を取り寄せること
・外部倉庫に出向き、直接棚卸すること
などが、対策として考えられます。

「長年契約をしているから大丈夫」
「お金を払ってやってもらっているから、
責任をもってやってくれているだろう」
などの思い込みで、外部倉庫業者に任せっきりになっていないか、
一度確認されてみてはいかがでしょうか。

2012年11月 2日 (金)

銀行には戦う姿勢を見せるべし

古山喜章です。

銀行の態度がガラリと変わる、
ということを、いくつか経験したことがあります。
“銀行サマサマ病”にならないでください、
と以前にも書きましたが、
銀行には戦う姿勢を見せるべし、なのです。

ある企業で、土地を別会社に売却する、というプランがありました。
大きな含み損を抱えており、要は、井上式オフバランスを行うのです。
で、別会社では購入資金を銀行から借りることになり、
経営者とともに、私も同行して、長年取引のある地方銀行を訪問しました。

土地売却の話しを持ち出すと、
「いやぁ、私たちも含み損が気になっていたんですよ。
 当行でもそのようなときの為のプランがあるんですよ。」
というので、
「そうなんですか、そのプランもまた教えてください」
と言った上で、井上式オフバランスを説明しました。

その後、1ケ月を経過しても、銀行のプランは何も出てきません。
おそらく、自分たちが得をするようなプランしかなかったのでしょう。
それどころか、
「あのようなことをして、否認されたらどうするんですか?」
「法律的に大丈夫なんですか?」
などと、経営者に連絡をいれてくるわけです。
で、その経営者も「法律的に何が問題なのですか?」
と尋ねると、「調べます」と言ったきり、何の返答もないのです。

ちなみに、
土地売却にあたり、不動産鑑定を行ったのですが、
ちょうどその数年前に、近隣で同規模の土地売却事例があり、
その評価に応じて、評価額を算定してもらったのです。
しかもその売買は、行政機関同士のものだったので、
事例としても文句のつけようがありません。

で、その際のいきさつを知る人物から聞いたところ、
「その売買に融資したのはその銀行ですよ!」
と言うではありませんか。
そうです、「法律的に大丈夫なんですか?」と言いながら、
行政の売買には、すんなり融資していたのです。

結局、自分たちの都合のいいプランに引き入れるための、
ささやき戦術、だったわけです。

そのようなことがあり、
その銀行から融資を受けることは取りやめ、
それだけで終わらさず、別の銀行から借り換えて、
すでにあった長期借入残高を、全て精算することにしました。

そして、態度がガラリと変わったのです。

銀行の多くは、中小企業に対して、
自分たちの方が強い立場だと勘違いしています。
中小企業も、なぜか銀行に頭が上がらない、
ということがまだまだ多いです。

そうではなく、財務の知識を蓄えて、
戦う姿勢を示してほしいのです。
そのとき、銀行の態度は大きく変わり、
ようやく、強い交渉ができるようになるのです。

2012年11月 1日 (木)

アルバイト人材が定着しない

古山喜章です。

飲食店や医療・介護などをお手伝いしていると、
“アルバイトが定着しないんです”
という問題がついて回ります。

しかし、全社的にそうなのか、というと、違うのです。
店舗・施設が複数あれば、その部署によって異なります。
入社して間もないアルバイトが退職してしまうのは、
概ね、次の4つの理由です。

1)誰も教えてくれない
2)誰に聞いたらいいかわからない
3)教えてもらっていないのにやらされる
4)人によって言うことが違う

アルバイトが定着しない、という部署の者に状況を聞くと、
ほぼ、上記の1)~4)のいずれか、または複数、に該当します。
要は、ほったらかしなのですね。
不安になって早期退職するのも、無理ありません。
正社員であっても同様です。

少なくとも、
いつまでに、どのような業務ができるようになってほしいか、
トレーニングのマップが必要になりますね。
そして、
教えた項目、できるようになった項目を、チェックしてゆくのです。
イメージとしては、このようなものです。
「trainingmap.xls」をダウンロード

これがあれば、
教えられる側は、何ができるようになればよいかがわかります。
教える側も、新人の習得状況を確認できます。

所属長が部下まかせ・本人まかせで、
“とりあえず、今日やること教えておいて”
“とりあえず、見ながらやってみて”
と、日々、成り行き任せの現場がまだまだ多いです。
これでは定着するはずがありません。

アルバイト人材が多い企業は、
教える項目や習得期間が明確になっているのか、
確認してみてください、

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