完全キャッシュレス化への道 ⑦
古山喜章です。
~給与支給のキャッシュレス化~
“給与はさすがに銀行振り込みでやってますよ”
と、言われる方がほとんどでしょう。
しかし、驚くなかれ、
まだ現金で支給しています、という企業もあるのです。
“そんな面倒くさいことやめてくださいよ!”
と申し上げると、その企業の老いた会長は、こう言いました。
“現金でもらうから、ありがたみがあるんじゃないですか”
と、まあ、そう思い込まれていますから、変わりようがありません。
いまどき、
現金で給与をもらったからと言って、神棚に飾るわけでもなし、
結局、すぐに銀行口座へ入金してしまうでしょう。
給料袋を家に持ちかえって、親父の威厳を示すような時代でもありません。
“三丁目の夕日”のまま、時代が止まっているかのようなのです。
現金で給与を支給するなんて、その手間を考えるだけで、ゾッ!とします。
まず、現金の準備が大変です。
個々の支給額は、当然ながら、つり銭のないように準備するわけです。
で、それの人数分、金種別に現金が必要です。
そして、
名前と支給金額を書いた封筒を用意し、現金を入れてゆきます。
一度でピタリと、準備した現金がなくなればよいのですが、
余ったり、不足があると、大変です。
お金を入れた給料袋を、いちいち確認していかねばなりません。
実は私もかつて、
特別賞与の支給で、現金支給の準備を経験したことがあります。
3人がかりで準備し、案の定、最後に合わなかったのです。
その時は、封筒に書いた金額に書き間違いがあったのです。
〇〇〇〇76円が、〇〇〇〇67円、に なっていた、というパターンでした。
500人分くらいだったと思いますが、これは、かなりこたえましたね。
まあさすがに、
給料を現金支給している、という企業はほぼなくなりました。
が、小口の立替金などでは、現金を封筒に入れて準備し、
本人に手渡す、というケースがまだまだ多いのです。
現金出納業務というのは、
実務担当者を泣かせるだけでなく、業績になんのプラスにもならない、
ということに、早く気付いてほしいですね。
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