予算編成の前に・・・
みなさん、こんにちわ。ICOグループの内藤です。
明日、1月28日から第183回通常国会が開催されます。
アルジェリアでのテロ事件を受けての自衛隊法の改正なども審議されるとのことですが、最大の焦点は来年度の予算編成ですね。
来年度のわが国の政策を予算化してその重点を明確化する。明日の日本の繁栄に向けてしっかりと検討してほしいと思います。
企業においてもそろそろ来年度の経営計画を検討する時期に入ります。
来年度の売上計画、利益計画、資金計画を策定するのですが、実はその前にやるべきことがあるのです。
それは、本年度の決算対策です。
企業にとって決算書は経営結果をあらわす成績表です。
その決算書で顧客や仕入先、金融機関がいろいろな判断をするわけですから、決算書の中にムダなものを残しておいては誤解を生むのです。
したがって、年末に大掃除をするように、年度末に向けて決算書の大掃除をしなくてはならないのです。
未回収の売掛金が残っていれば、何としても回収する。
どうしても回収できないものは、貸倒れ処理をする。
実際の在庫を把握して、動いていないものは処分をする。
損金処理をすればその分税金が少なくなりますから、キャッシュフローはプラスになるのです。
価値のない未回収金や在庫を抱えることにより、総資産が余分に膨れ、自己資本比率や総資本経常利益率が低くなる方が企業にとってはマイナスです。
金融機関は営業利益や経常利益を重視しますので、経常的でない費用は特別損失に計上する。
先日も経営支援企業で商品在庫のチェックをしました。
「もったいない」「もったいない」といって、取っておいた売れもしない商品が倉庫の奥の方から数百万円分も出てきました。
その会社の社長は「もしかしたら売れるかもしれない」といって処理するのを躊躇しましたが、不良在庫を持つことの損失を説明し廃棄処理をすることになりました。
在庫には地代家賃や管理費が毎日々々かかってくるのです。不要なモノが倉庫にあることで、探すムダ、移動するムダ、管理するムダが生じるのです。
在庫を持つことによるムダを具体的に計算していくと、廃棄することによる損失よりも大きくなることが多いのです。
不良債権や遊休資産、利用価値のない固定資産も同じです。
払ってくれない売掛金、いつまでも残っている貸付金、使ってもいない工作機械など、決算日までに処理をしましょう。
決算書の中のムダをなくして、来年度の予算をつくりましょう。
わが国の予算もそうあってほしいと願いながら、明日からの国会に注目していきたいと思います。
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