ボトムアップの改善活動
古山喜章です。
ある企業で、工場部門の改善活動発表会が行われました。
それぞれ5~6名でグループで、
正社員のグループもあれば、パートのみのグループもあります。
現場内での改善ですから、
それぞれの日々の業務に直結した内容の改善ばかりです。
経営、という大局から見れば、小さな改善です。
しかし、それらの内容は、
現場作業者でないとわからない内容のものばかりです。
〇〇の作業がやりにくい。
〇〇を運ぶのに時間がかかる。
〇〇の場所での作業が危険である。
などなど。
成果の大小は、グループによってさまざまです。
これらの改善は、戦略レベルでなく、戦闘レベルです。
しかし、これらの改善を促し、承認し、讃える、ということを
推進するのは、経営の戦術として進めていただきたいのです。
“そんなことは働いている人が自らやるべきことだ”
といえども、雇われている人たちがみな、
自発的に改善に取り組むなんてことは、実際にはありえません。
いても少数派です。
ほとんどの人は、言われなきゃやりません。
それでも、きっかけは何であれ、やり始めることによって、
考え方や行動が変わってくる人がいる、というのも事実です。
そのような人を、何人も見てきました。
結局、改善活動というのは、ある意味、
“人づくり”であり、“体質づくり”“風土づくり”
の取り組みのひとつ、なのですね。
さらに、業務をテーマにコミュニケーションをとる場が増えます。
グループ内、グループ間、部門間、全社など、さまざまな形の
コミュニケーションの場が生まれます。
それらの場が、企業の意思統一を図るための、
発信の場、ともなるのです。
改善活動は、取り組んでいるときは大変です。
が、後に振り返ると、
“あれが自分の力になった”という声をよく聞くのです。
基本、中小企業はトップダウンですが、
ボトムアップの活動も、捨てたものではないのです。
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