銀行取引の「なぜ?」 ①借入先は1行のみ
古山喜章です。
銀行取引のことをお聞きすると、
“なぜ?そうなのですか?”
と感じることがしばしばあります。
①借入先は1行のみ
少額だけの借入ならいいのですが、
月商の3ケ月分以上の額を借りておきながら、
借入先が1行のみ、というケースがあります。
長期・短期と借入が何本にもわかれているのに、
それでも1行からの借入なのです。
“なぜ?1行からしか借りてないのですか?”
とお聞きします。
多いのは、
“いやぁ、先代からのつきあいで・・・・”
“苦しい時代に助けてもらったことがあって・・・”
“先代の遺言で・・・”
“ウチの経理がその銀行出身で・・・”
などというパターンですね。
1年間に、数人はおられます。
しかし、
金利は高いわ、必要以上に借りてるわ、
と、完全に、
銀行のための借入になっているのがほとんどです。
で、そのことを申し上げると、
“そうなんですよ・・・、これじゃダメだなと感じてます。”
となり、
多くの経営者が、この状況を脱したいと思っているのです。
“じゃあなぜ、そうしないのですか?”
と、お聞きします。
“毎年、わが社の事業計画発表会に招いてますし・・・”
“よく接待してもらってますし・・・・”
“何かと情報をもらっているし・・・”
“あの銀行の○○を、うちでさせてもらってますし・・・”
などという声が返ってきます。
とはいえ、銀行以外の取引先なら、これらのことがあっても、
相見積もりもとるし、価格や条件次第では、業者を変えます。
2社購買だってあります。
結局、銀行は現金の仕入れ先なのですが、
他の取引業者とは違うものと認識されていますね。
ビジネス上では対等の相手なのに、
どうも目上の存在のように感じておられるのです。
なぜか、頭が上がらないのです。
その弱みを、銀行がついてきているのです。
その結果、今時の低金利時代なのに、
平気で2%前後の金利で借りていたりします。
で、他行・他者の相場を知らない経営者は、
“ウチはかなり低い金利で借りてますよ!”
などとおっしゃるのです。
とにかく、
銀行以外の取引同様に、
相見積もりをとり、
交渉をつける習慣を身につけてほしいですね。
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