回収・支払にこだわらない社員たち ③
古山喜章です。
“どうしてウチの社員はもっと考えて行動しないんですかねぇ・・・”
という経営者の声をよく聞きます。
“何がですか???”とたずねます。
特に多いのは、回収や支払いに関することです。
③未収金を増やす社員たち
例えば、サービス業の会計の場で、
このようなやりとりがあります。
“お会計は○○○○○円です”
“あっ、ごめん、いまちょっと持ち合わせがないわ”
“クレジットカードでもお支払いできますよ”
“いやぁ、クレジットカードは持ってないわ”
となったとき、サービス業の方なら、どう対応されますか?
まあ多くの場合、
“ちょっとこちらへお越し願えますか・・・”とか、
“お支払いいただけるどなたかをすぐ呼んでいただけますか”とか、
“しかるべきところへ連絡します・・・”
などとなるでしょうね。
ところが、そうならない場合があるのです。
“じゃあ次回に払っていただけますか”
“請求書をお送りしますから入金してくださいね”
“月末までにまた支払いにきてくださいね”
などと言って、未払いのまま、その客を帰してしまうのです。
払うと思います???
サービスを受けて、現金はない、カードもない。
これはもう、確信犯ですね。
最初から、払うつもりなど、サラサラないのですよ。
なのに、
そのお客を帰すわけですから、未収金が増えて当然です。
こんなことが特に多いその業種は、医療・介護業です。
医療・介護も立派なサービス業です。
そこに、
誤った“弱者救済意識”が現場にはびこっている場合があるのです。
これはもう単なる、回収業務の怠慢です。
払う対価を持っていないなら、そのまま帰してはダメなのです。
その場で、支払える誰かを呼んでもらう。
それでもダメだと言うなら、
保険証は預かったまま、警察に連絡すると言う。
などの強行手段をとってほしいのです。
そこまですれば、そのようなことを目当てにくる人物は減ります。
当然、未収金も減ります。
サービス業の場合、
支払いの現場にいる社員たちが、どのような意識で行動しているかで、
回収率が変わってくるのです。
実態を知らないのは経営者だけ、
ということのないよう、チェックをしてください。
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