回収・支払にこだわらない社員たち①
古山喜章です。
“どうしてウチの社員はもっと考えて行動しないんですかねぇ・・・”
という経営者の声をよく聞きます。
“何がですか???”とたずねます。
特に多いのは、回収や支払いに関することです。
①社員はパターンで動きたがる
資材の仕入見積りを毎年行なっている企業の話しです。
毎年、見積価格を競わせ、コストダウンを図ろうというわけです。
その後継社長が嘆きます。
“担当者が3社から見積りを取っているんですけど、
過去をさかのぼらせたら、ずっとその3社なんですよ!”
“え!それで結果はどうなっているんですか?”
とお聞きすると、
“それが・・・、毎年交代のようにグルグル入れ替わっているんです・・・”
というのです。
“それって、購買担当者と癒着じゃあ・・・”
“いや、それはどうもないようなんです、けど、
その3社間で談合があるかどうか、はわからないんです”
毎年同じ3社で見積りを取り、
判で押したように順番で業者が入れ替わる。
ということは、
“ひょっとしたら、その3社が談合をして、
いいように取り扱われているかもしれない”
という疑問を、社員に持って欲しいわけです。
で、新たな業者を入れるなりしてほしいわけです。
しかし、多くの社員は、
“去年はこの3社だったから、今年もそうしておこう”
くらいにしか考えていません。
新しい業者を入れるような、面倒くさいことはしたくないのです。
特に、過去数年、そのパターンで続いていると、
なおのこと、そのパターンで物事を進めてしまいます。
そうです、社員はパターンで行動するのです。
そうしておけば、間違いではない、と思うからです。
しかし、
間違いではないけれども、正解でもないわけです。
経営者の思いは、どうすれば1円でも支払いを安くできるか、です。
間違いではない、というレベルは、言い換えれば現状維持です。
現状維持のカベを、経営者は打ち破って欲しいのです。
担当する仕事にかける、貪欲さがほしいわけです。
ある業務がパターン化し、ルーティーンになり出すと、
それはもはや、現状維持になりつつあるのです。
現状維持は、仕事を後退させ、
結局は、ゆでがえるのごとく、業績を後退させてゆきます。
パターン化しそうな芽があれば、早い内に摘んでほしいのです。
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