会計士と税理士はどう違う?④
福岡雄吉郎です。
会計士と税理士の違いは、とてもわかりにくいです。
それぞれの仕事では、
①「何を?」②「どのように?」見るのでしょうか。
①何を見るのか?
会計士と税理士はどちらも、決算書を相手にします。
しかし、会計士と税理士では、
重視する決算書、重視するポイントが全く違います。
主な決算書は、
・貸借対照表(B/S)
・損益計算書(P/L)
の2種類です。
このうち、
・会計士はB/SとP/Lを両方見ます。
・税理士はP/Lを中心として見ます。
また、P/Lでいえば、
・会計士は経常利益
・税理士は税引前利益
を重視します。
なぜでしょうか?
まずは、会計士がB/SとP/L(営業利益)を見る理由です。
・会計士は、上場企業の株主のために監査する
・その株主はB/S、P/Lを見て、投資判断をする
・株主は、「毎期、どれだけ稼ぐ力があるか(=経常利益)」を重視する
つぎに、税理士がP/L(税引前利益)しか見ない理由です。
・税理士は、中小企業の経営者のために税金を計算する
・税金は、1年間の所得額をもとに計算する
・その所得額は、税引前利益をもとに計算する
このため、会計士と税理士でも、
見るべき決算書、重視するポイントが違うのです。
ところで、P/Lについて、
会計士が重視する「経常利益」と、
税理士が重視する「税引前利益」の間には、
何があるのでしょうか?
それは、「特別損益」です。
これらから分かることは、税理士は、
「B/Sや特別損益を重視しない」ということです。
自社の財務体質を強くするためには、
B/Sも特別損益も、とても重要です。
自社の税理士は、これらを重要視されているでしょうか?
« 税理士サマサマ病 ③ | トップページ | オペレーションを縮める »
「財務・会計・キャッシュフロー」カテゴリの記事
- もうこんなことはやめましょう 11(2025.10.28)
- 来年から要注意⑤(2025.10.24)
- 来年から要注意④(2025.10.23)
- 来年から要注意③(2025.10.22)
- 来年から要注意①(2025.10.20)

コメント