経理担当者の不安 ④
古山喜章です。
④なぜ、経理担当者は不安になるのか?
①~③まで、経理担当者の不安を述べました。
ではなぜ、経理担当者は不安を持つのでしょうか?
そこには、共通点が見えてきます。
要は、経理担当者にまかせっぱなし、
になっているからです。
さらに、なぜまかせっぱなしか、というと、
経営者が財務に明るくないからです。
特に、
貸借対照表がわからない、というパターンですね。
で、そのことは、経理担当者だってわかっています。
だから、きまじめな経理担当者は、不安を抱えます。
邪心があれば、芽生えれば、不正に走ります。
“5億円を使い込みされたのに、数年間わからなかったんですよ”
という経営者にお会いしました。
その経理担当は、会社名義で株式投資をしていたのです。
B/S上は、現預金が有価証券に変わるだけです。
貸借対照表がわからない経営者には、見抜けません。
会計事務所も、単なる株式投資と思っていたのです。
結局、大きな損失が出たときに、明るみに出たのです。
原因は、
銀行交渉から捺印からすべて、その担当者が行っており、
まかせっぱなし、になっていたのです。
そんな痛い目にあってはじめて、
財務の勉強をし、チェック体制を整えたのです。
そこまでたどりつくのに5億円とは、高い授業料です。
結局、経理担当の不安や不正の温床は、
経営者の財務力不足、なのです。
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