なぜ、回収が遅れるのか③
福岡雄吉郎です。
どんな会社にも、必ずといっていいほど、
回収が遅れている債権(不良債権)があります。
どのように督促したらよいでしょうか。
督促はスピード命です。
立場上は、本来、こちらが優位にあります。
が、時間が経つと、だんだん立場が逆転していきます。
最初は、「早く払ってくれ」だったのが、
最後は、「お願いだから、払ってください」
となってしまうのです。
そうならないためにも、迅速な督促が必要です。
まずは、電話で相手に連絡をとります。
社長が捕まらない場合でも、とにかく頻繁にかけ続けます。
毎日毎日、同じ相手から何回も電話がくれば、
電話対応の人間も精神的に参ってきます。
そうなると、社長が出ざるを得なくなります。
くどいと思われても、しつこく電話するのです。
多くの会社ではそこまで徹底しません。
だから、不良債権になってしまうのです。
次に、電話ではらちが明かない場合は、
書類を送付して督促を行います。
最初は、「お取引状況(残高)ご確認のお願い」といった、
やわらかめの書類を送付します。
そして、書類送付時と書類到着時に
それぞれ、確認の電話を入れます。
それでも、回収できないようなら、
「入金のお願い」→「期日厳守のお願い」→「催告状」と、
表現を徐々に強くして、入金を促します。
効果的なのは、顧問弁護士の署名押印をつけて、
内容証明郵便で出す方法です。
ちなみに、東京高裁と大阪高裁には、
裁判所内に郵便局がありますので、
そこから出すと、より効果的です。
督促は10日おきごとに行うのがよいです。
期間があくのはよくありません。
また、封筒に「重要」「至急」といったスタンプ押して、
(急がなくても)速達で出します、
封筒を赤だらけにすれば、
プレッシャーを与えることができます。
それでも、だめなら、
相手に直接会いにゆき、裁判所の力を借りることになります。
(次回へつづきます)
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