なぜ、回収が遅れるのか⑤(まとめ)
福岡雄吉郎です。
どんな会社にも、必ずといっていいほど、
回収が遅れている債権(不良債権)があります。
・売掛金の回収を遅らせない(未収防止)
・遅れても、焦げ付かせない(貸倒防止)
ために、どうすればよいか、まとめます。
(1)見積→受注(契約)→商品発送の各段階で、
回収条件をその都度、得意先に知らせる。
(2)商品発送後、すぐに請求する。
(納品と同時に請求する)
(3)経理部が、売掛金の回収遅れに、
すぐに気付けるような仕組みをつくる。
(まずは、回収予定日をもれなく把握する)
(4)回収遅れが分かれば、入金予定日当日に電話する。
電話はしつこく、掛けつづける。
(5)書類を出すとき、毎度同じ書類(請求書)を出さない。
入金遅れの状況に応じて、送る文書を変える。
(6)催告状には、顧問弁護士の署名押印や、
「重要」「至急」などのスタンプを使う。
また、内容証明郵便を速達で出し、見た目を重くする。
(7)郵送で督促しても、らちが明かない場合は、
早朝を狙い、しつこく訪問する
(8)通常訴訟は、最後の手段と考えて、
支払督促、差し押さえ、少額訴訟など、
裁判所を利用した手続の存在を知っておく
ここに、売上高経常利益率が10%の会社があります。
仮に、100万円の売掛金が貸倒れたら、
100万円の特別損失が発生したことになります。
それは、ことばを変えると、
100万円の経常利益を失ったことを意味します。
100万円の経常利益を稼ぐためには、
1000万円の売上が必要になります。
(100万円÷10%=1000万円)
利益に与える影響からいえば、
100万円の貸倒は、1000万円の売上である、
ともいえます。
「お客様は、おカネを支払ってくれてこそ、お客様である」
と考えて、未収や貸倒れを防ぐことが大切です。
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