税理士事務所をおびやかす会計システム
古山喜章です。
税理士事務所や会計事務所の業務を、
おびやかすことになりそうな、
会計システムが登場しています。
「 freee 」というシステムです。
ソフトではなく、システムなのです。
インターネット上で使用する、
いわゆる、クラウド・システムです。
ソフトではないので、インストールは不要です。
ID番号を取得し、インターネットさえ繋がれば、
どこでも見れます。
パソコン、タブレット、スマホなど、
多種の端末で利用可能です。
これまでのソフトやシステムと圧倒的に違うのは、
「入力などせずに、会計を完結させる方法はないか?」
という視点で開発されていることです。
入力そのものを、
生産性のないムダ作業、
という発想からスタートされています。
まだまだ不完全ではありますが、
さらに進んでゆきそうな様子です。
ネットさえ繋がれば、どこでもアクセス可能、
というのも、事務所不要の時代を予感させます。
まず、
銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどを登録します。
お金の出入りを、データ化できるものに限定してしまいます。
で、その名称から勘定科目を推測したり、
一度入力したものは記憶され、その科目で提示されたり、
ということが可能になっています。
まあ、
文字入力時の学習機能が備わっているようなものですね。
なので、名称の「freee」というのは、
“無料”という意味よりも、
“自動でできあがる”という意味なのですね。
つまり、極端にいえば、会計資料など、
勝手にできあがってしまうわけです。
そういう時代の到来が、このシステムから見えてきます。
そうなればどうでしょう。
税理士事務所や会計事務所に依頼していた、
月次決算業務など、不要になるのではないでしょうか。
計算業務とは異なる商品力が、必要になりますね。
この「freee」、法人利用の場合、
3人のユーザーが使用して、月額1980円です。
個人事業主なら、月額980円です。
企業規模にもよるかもしれませんが、
これで十分、という法人はたくさんありますね。
月額5万円で、月次決算業務しかしてくれない、
どこかの事務所より、ずっとローコストです。
今後、同じようなサービスを提供するライバルが増え、
さらに磨きがかかってくるのではないか、
と、密かに期待しております。
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