金庫はそれだけですか?
福岡雄吉郎です。
どの会社にも、金庫があります。
たいてい、それとは別に手提げ金庫もあります。
大きい金庫と手提げ金庫に、
それぞれ、何が、どれだけ入っているか、
確実に、整理できているでしょうか。
ある会社で、金庫の中身を整理したときのことです。
その会社は、大きい金庫(大金庫)のなかに、
手提げ金庫を入れていました。
手提げ金庫のなかには、
預金通帳や小口現金、印紙類が入っています。
それらを数えたところ、
会社の帳簿と一致していました。
いつもはここで終わりですが、
「大金庫も、くまなく確認しよう」
ということになりました。
すると、大金庫の隅っこから、
見慣れない封筒が出てきました。
で、中を開けると、現金が入っていたのです。
この会社は、売上の一部を現金で回収していました。
で、現場の職員が回収した現金が、
そのまま、封筒に入れられて、
金庫の奥に突っ込まれてしまっていたのです。
売上代金を現金で回収していることや、
集金した売上金の管理方法に問題があったとはいえ、
これは、金庫をもれなく整理したからこそ、
発見できました。
金庫は、開閉も一部の人間に限られていて、
それほど頻繁に触るものではありません。
それが逆に、改めてくまなく整理する、
ということから遠ざけているのです。
特に、歴史ある会社や、大きな金庫がある会社は、
一度、自社の大金庫も整理してみるとよいと思います。
たいてい、
「なんでこんなものが入っているのか」
というものが見つかります。
その際に、どこに何を入れる、というルールや
割当表を作っておくとよいです。
そうすれば、次回みたときに、
「あるはずのものがない」ということにも気付けます。
一度、金庫を整理されてはいかがでしょうか。
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