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2013年8月 2日 (金)

思い込みが、あだとなる ③

古山喜章です。


③定期預金があるから、金利が低い

いまだにこの勘違いが、ありますね。
決算書を見ると、
資金繰りが厳しいのに、定期預金がどっさりある。
しかもその分、借入もある。
“この定期、崩したらいいじゃないですか。”
と言うと、
“これがあるから良い条件で借りれるんですよ”
と、平気でおっしゃるのです。
で、その金利を聞くと、
1.5%だったり、2%だったりするのです。

全然良くないのですが、
金利7%や8%の時代を経験されてきた経営者には、
スゴク良い条件に映るのです。

しかも、定期で拘束されている預金の分も、
ずっと金利を支払ってゆくのです。
銀行は、おいしいですね。

そもそも、融資した資金を定期預金に使わせるのは、
「歩積み両建て」と言い、
金融庁からは禁止のお達しがあります。

当然、銀行もわかっています。
だから、こんな進め方をします。
“一旦全額普通預金に入れますので、後日改めて、
 定期預金にご変更いただけますでしょうか?”
という具合です。

つまり、
借り手の意思で、定期預金をしたことにする、
というわけです。
結果としては、「歩積み両建て」と同じです。

それでも、
“それで条件が良くなるなら”
と思い込んでいる経営者は、
“わかりました、そうさせてもらいます”
と、平気で応じてしまうのです。
で、その結果、
余計な金利を払っていることに、気づかないのです。

思い込みは、簡単には払拭されません。
特に銀行は、そこをうまくついてきます。
そうならないためには、
現状の知識や事例をよく学び、既成の考えに、
刺激を与え続けてゆくことが、大切ですね。

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