学級崩壊もあるけれど、職場崩壊もあります
古山喜章です。
“アイス用の冷蔵庫に裸で横たわり、写真を撮って配信した”
“ピザの生地を顔面にはりつけ、写真を撮って配信した”
などなど、従業員の愚行が大きな問題になっています。
ブランドイメージはダウンし、
フランチャイズ契約は打ち切られ、
賠償請求しても支払能力など持ち得ない。
当事者には、頭の痛い、大問題です。
アルバイトを多く抱えるチェーンの中小企業では、
“あんなことがあったらどうしよう、
と思うと、夜も眠れませんよ”
と、当事者でなくても、悩みのタネなのです。
やっていいことと悪いことの、区別がつかない。
“おもしろいからやってみた”
“他の人がやらないことをやってみたかった”
ただそれだけです。
USJのアトラクション内で、愚行を繰り返した若者と同じです。
手段を問わず、
見てもらいたい、認めてもらいたい、あっと言わせたい、
のですね。
周囲の迷惑など、最初から頭にないのです。
いわゆる“学級崩壊”と同じような状況が起こっているのです。
言ってみれば、“職場崩壊”です。
“学級崩壊”の場合、授業中に教室をうろついたり、
自分だけ、まったく別の行動をしたりします。
先生が注意をしても、ほとんど無視します。
これは、「多動性障害」という、心の病気です。
なので、心の病として、
クラスから一旦はずれてもらい、治療・対応に当たります。
アルバイトの愚行問題も、同じ事ではないか、と思うのです。
その場の秩序を守ることができない、
常識の有無を問わなきゃいけない、というのは、
何らかの心の障害であり、もはや“病気”です。
ならば、有効な対応は、病気の早期発見です。
経営組織は、各人が細胞や臓器のようなものです。
そのどこかに問題があり、悪性ならば、全体を蝕んでゆきます。
各人をよく観察し、動向・発言に気を配り、兆候を見逃さず、
問題ある人材を早期発見するしかないのです。
そして、勧告・是正のエビデンス(証拠書類)を残してゆく。
で、機会あれば組織から退場していただく。
その後、本人には治療に専念いただく。
職場は、モラルや道徳を、ゼロから教える場所ではないのです。
とはいうものの、
言うは安し、行うは難し、です。
やはり、人の問題が、一番やっかいですね。
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