仁義なき“銀行交渉” ~借入死闘編~①
古山喜章です。
“「仁義なき銀行交渉」の続きを早く読みたい!”
という、嬉しいお声を、いくつかいただきました。
なので、
読者のお気持ちが熱いうちに、
第二部を書かせていただきます。
①“営業本部長が飛んできました!”
前回、メイン銀行がその立場を失った事例を紹介しました。
メイン銀行という思い上がりをたてに、
融資シェアを100%にすることを狙ったものの、
逆に全て失い、0%になってしまった、という事例でした。
まさに、「倍返しだ!」を、されてしまったのです。
で、その直後です・・・・。
その元メイン銀行が、
死にものぐるいの戦いに出てきたのです。
当然、
この一件は、すぐに元メイン銀行の上層部に届いたようで・・・、
“本部からすぐに連絡が入り、翌日に営業本部長が飛んできましたよ!”
とのことでした。
“とにかく、もう一度、くわしく話しを聞かせてくれませんか!”
経営者は、事のいきさつを話しました。
それを聞いた営業本部長は、
“誠に申し訳ございません!
こちらがお客様の立場で考えず、
メイン銀行として、タカをくくっていた、当然の結果です!”
“そうですよね、ウチが何も悪いわけではないですよね?”
“めっそうもございません!100%、我々の責任です!”
“私も〇〇支店長にウラミがあるわけではないので、
別に処分などしていただかなくて結構ですよ。”
“いやいやいやいや、そういうわけにもいかないんですよ!”
“だって、御行からすれば、
〇億なんて、返済されても、どうってことない金額でしょ?”
“いやいやいや、ウチにとってはもう、大きな金額です!”
という、やりとりになったそうです。
しかし・・・、
今回の件は、100%、私どもが悪うございました、
と、認めたものの、簡単には引き下がりません。
営業本部長が出てくるには、それなりのワケがあります。
“せめて、
私どもの融資枠だけでも、残していただけませんでしょうか?”
“えっ?????どういうことですか?”
“いやもう、借りなくてもいいので、
当座貸越枠だけでも、残していただけませんでしょうか?”
“そんなこと言われても、借りる必要ありませんよ?”
“いやいやいや、金利はかなり低くさせていただきますし、
借りなくても結構ですから!”
と、生き残りをかけて、元メイン銀行も、必死のパッチです。
しかしこの
“借りなくてもいいから、枠だけでも残してください!”
という裏には、銀行の、懲りない下心があったのです。
(つづく・・・。)
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