ダメな税理士が作る決算書④
福岡雄吉郎です。
税理士の優劣を判断する一つの方法は、
損益計算書(PL)をもらったら、
営業外収益をみることです。
前回は、計上している収益が、
本業かどうか、という点に注目しました。
(前回の記事はこちら)
これらのほかに、注目するのは、
①「~戻入」②仕入割引です。
①最近、見かけた科目名としては、
・安全対策勘定戻入
・貸倒引当金戻入
・諸引当金戻入
など、です。
「戻入」は、“戻す”、ことです。
“戻す”があれば、“入れる”もあります。
“入れる”場合は、「~繰入」という科目を使います。
で、この「~戻入」が、
営業外収益(あるいは、特別利益)にあれば、
「~繰入」が販管費に入っていないか、
確認してほしいのです。
もし、そうなっていたら、相殺します。
そうすれば、
税引前利益は変わらずに、
営業利益を増やすことができるのです。
②ごくまれに、「仕入割引」が、
営業外収益に入っている決算書を見ます。
仕入割引とは、
買掛金の支払を早めに行うことで、
割引かれた仕入金額です。
「すぐに払うかわりに、まけてもらった」
ということですが、
仕入代金であることに変わりありません。
なので、そうなった場合は、
仕入のマイナスで処理してしまえばよいのです。
そうすれば、
税引前利益は変わらずに、
営業利益を増やすことができるのです。
ダメな税理士がつくる決算書は、
営業外収益の項目が多くなるのです。
次回は、特別損失を考えます。
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