ダメな税理士が作る決算書⑤
福岡雄吉郎です。
税理士の優劣を判断する一つの方法は、
損益計算書(PL)をもらったら、
特別損失をみることです。
そもそも、特別損失とは何でしょうか?
何をもって、「特別」というのでしょうか?
一般的には、
・毎期起こるものではない(数年か、十年に1度)
・金額が巨額である
と言われています。
しかし、実際のところ、
この「特別」に明確な規定はありません。
その企業の実情に応じて、
個別判断するしかないのです。
なので、極端なことをいえば、
自分が、「これは特別だ」と思えば、
特別で計上してしまえばよいのです。
上場企業の場合は、最近、
特に「特別」にはうるさくなっています。
ある取引によって生じた損失や利益を、
特別とするか否かで、
投資家の判断が違ってくる場合があり、
影響が大きいためです。
しかし、中小企業においては、
それほど神経質になる必要はありません。
仮に、「これは、特別損益なのですか?」
と聞かれたら、
「そうです、当社のこれまでの状況などを考えて、
特別と判断しました。」
と言ってしまえば、それで終わりです。
税務調査の「高い、低い」と同じで、
「特別か、そうでないか」というのは、
とても曖昧なものなのです。
しかも、特別にしようがしまいが、
税務署から文句を言われることはありません。
金融機関の担当者の多くも、
決算書を見て、本部に持ち帰るだけです。
こういう背景を知ったうえで、
どういう決算書が良いのか、
次回以降、見てゆくことにします。
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