ダメな税理士が作る決算書⑧
税理士の優劣を判断する一つの方法は、
損益計算書(PL)をもらったら、
特別損失をみることです。
何を特別損失とするか、
費目別(原材料費、労務費、経費)に考えます。
③経費
(1)経営環境の変化が激しい今日では、
本社、支店、事業所を移転する、
という企業は多くあります。
そのときに、事務所移転に伴う費用
(準備費用、引越費用、原状回復費用など)は、
特別損失にもってゆきます。
日常的に発生するわけではないので、
当然「特別」な支出といえます。
(2)今年は豪雨、台風が頻繁に発生しています。
店舗などでは、豪雨や台風の影響で、
修繕が発生することが、多々あります。
これも、当然、特別損失にもってゆきます。
1店あたりの修繕額は多くなくとも、
多店舗展開されているような企業では、
集計すると、結構な金額になることがあります。
(3)アベノミクスの第三の矢では、
成長戦略の一環として、
投資減税が導入される予定です。
そのうち、特に影響があるのが、
(減価償却を1年で済ます)『即時償却』です。
この制度は積極的に活用すべきですが、
この場合、必ず「即時償却費」などとして、
特別損失に計上することです。
また、従来からの特別償却費、割増償却費も、
通常の減価償却費と区別して、
特別損失として、計上します。
ダメな税理士は、
(1)~(3)の項目を、特に意識することなく、
「販売費および一般管理費」として、
処理してしまいます。
このため、
・上記の項目に当てはまるものがあるか?
・ある場合、特別損失として処理されているか?
確認することを、お勧めします。
(福岡雄吉郎)
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