少人数私募債の金利はなぜ高い?
もはや何度もこのテーマで記事を書いています。
が、いまだに、
“私募債の金利が3%~5%なんて、高すぎますよ!”
と、税理士先生に言われました、という声を聞くのです。
で、税理士先生いわく、
“銀行金利に比べて高すぎるのはおかしい!”
というのです。
私にすれば、それこそ、
私募債のことをわかっておられない、と思うわけです。
銀行は、銀行法に基づき、預金制度があります。
他人様が預けたお金に、ほんの少しの利息を払い、
そのお金を貸し付けます。
つまり、預かったお金を貸す、ということです。
私募債を引き受ける場合はどうでしょう。
自分の手持ちのお金を会社に差し出します。
誰かから預かったお金ではありません。
ここが、同じ資金調達といえども、
根本的に違うところです。
例えば、ア〇ムやプ〇ミスなど、
いわゆる消費者金融を考えて見てください。
金融とはいうものの、銀行法に基づくものではありません。
貸し金業法に基づきます。
なので、誰かが預けたお金はありません。
預金制度がないのです。
系列の銀行から借りるなり、
自社でためたお金を貸し付けます。
だから、金利が高いのです。
「年利4%~18%」と書かれた広告やCMを、
毎日のようにみかけます。
だからといって、
“銀行金利に比べて高すぎる!”
という税理士先生はいません。
自分には関係ないからです。
銀行借入れと少人数私募債では、
資金調達の方法・内容が異なるのです。
それを、同じ基準で考えること自体、
間違っているのです。
少人数私募債の金利を3%~5%に設定しても、
なんら否認されることはないのです。
(古山喜章)
« 食品加工機械の安全規則改正 | トップページ | 忘れられた株主はいないか? ① »
「少人数私募債」カテゴリの記事
- なぜ、少人数私募債を活用しないのか ④(2022.04.28)
- なぜ、少人数私募債を活用しないのか ③(2022.04.27)
- なぜ、少人数私募債を活用しないのか ②(2022.04.26)
- なぜ、少人数私募債を活用しないのか ①(2022.04.25)
- 少人数私募債は一括償還だけですか?(2018.07.26)
コメント