忘れられた株主はいないか? ②
中小企業で、
株主の人数がやたらと多い場合があります。
で、お聞きすると、
“そうなんですよ、うちの先代が、
兄弟姉妹や遠い親戚にまで株を渡して、
配当を出していい気になっていたんですよ”
などと言われます。
で、株主ひとりずつについて聞いてみると、
“いやあ、もうこの方とは何年も連絡とっていないです。”
“この方はもう亡くなっいるかも・・・。”
“この人とは絶縁状態です。”
“この人は親戚ではないのですが、誰なのか・・・”
“連絡はとっていますが、もう90歳を越えています”
などなど、
“そのまま放っておいてらまずいでしょ”
ということが、よくあるのです。
ある日突然連絡が入り、
“おたくの株を相続して手元にあるんだけど、
買い取ってほしい。
ついては一株○○○○円でお願いします。”
などと言ってきた、ということがあるのです。
額面程度ならともかく、
ひどい価格を言ってくる場合もあります。
もちろん、
高すぎる場合は交渉すればよいのです。
が、はっきりいって、
余計なエネルギーを費やすことになります。
もめれば、労力も時間もコストも必要になります。
だから、
株を不用意に、あちこちへと渡すべきではない、
というのです。
渡したときには、縁が深くても、
時の経過とともに、縁遠くなる、ケンカ状態になる、
ということは、よくあることなのです。
そうなると、こじれる一方なのです。
結局、安易に譲渡した側や、
買戻しをおろそかにしていた側に、責任があるのです。
気になる株主はいませんでしょうか?
(古山喜章)
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