年末年始の後始末 ①
①在庫の処理
サービス業・小売業・一部メーカーにとっては、
年末年始を終えると、忙しさが一気に低下します。
この時期にこそ、在庫をチェックしてほしいのです。
“年末年始の繁忙期が終わったのに、なんでこんなに在庫があるの?”
“年末年始しか使わないのに、これ、どうするの?”
“何を考えてこんなに発注したの?”
年始を終えると、こんな在庫があったりします。
いつの時代もそうですが、
現場は、在庫をきらすことをいやがります。
だから、多め多めに発注しがちになります。
資金繰りなど頭にないのです。
在庫が多いほど、自分の気持ちがラク、なのです。
1月中には使うだろう、くらいの考えです。
その分、支払いが早くなり、資金繰りに影響を与える、
など、多くの発注者は、想像さえできません。
年末の発注時にチェックができていれば、問題ありません。
が、発注時は繁忙期まっただなかで、
発注量チェックがおろそかになっていることが、多いのです。
で、実際、多すぎる在庫があれば、どうすればよいか?
①多すぎる在庫は、納品業者に返品の交渉をする。
②使えない在庫は、廃棄手順をとり、棚卸から除却する。
③子会社・別会社に、安く売ってしまう。
などの方法があります。
つまり、いずれも共通するのは、
資産に残さない、ということです。
“どうせ来年使うから置いておこう”
といっても、いざそのときになると、
・置いていたことを忘れる
・色あせやほこりをかぶっていて、使うのには忍びない
・どこに置いたかわからず、行方不明
などという現象が起こり、結局、いつもと同じように発注します。
そして、年末年始の反省点として、
発注が多すぎた、ということを、記録にとどめることです。
でないと、次回に別の担当者が、前年の発注量を参考にして、
また、同じように発注してしまう、ということにもなるのです。
年始を終えて多すぎた在庫をそのまま残すと、
長きにわたって残ってしまう、
というパターンをよくみかけるのです。
で、不良在庫がじわじわと蓄積してしまうのです。
年始を終えたこの時期、多すぎる在庫がないか、
チェックをしておいてください。
(古山喜章)
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