経営の非常識は現場で起こる ①
販売、生産、管理など、
現場の現実の取り組みをのぞいてみると、
そこには、
あってはならない経営の非常識が起こっている、
ということがあります。
①生産数のショートをなくします!
ある企業の生産部門で、こんなことがありました。
〝生産現場での改善活動に取り組んでいます!〟
というので、内容を聞いてみました。
すると、
〝生産数のショートをなくします!〟と言うのです。
で、その取り組みが、
〝注文数に対してできあがりの数が少ないことがあるので、
資材の投入量を増やしました!〟
というわけです。
〝えっ?????
そんなことしたら、原価が増えるんじゃないの???〟
〝そう言われればそうなのですが、注文数に欠けではダメなので〟
〝いやいや、それよりも、原価どおりの原材料で、
できあがりの数がなぜ少ないのか、が問題でしょ!〟
というわけで、ロス削減に取り組みはじめたのです。
似たようなことは、
何かを作る現場では、起こりがちです。
とにかく注文数をこなす、欠品を起こしてはいけない、
ということにしか、意識がないのです。
つまり、原価や利益はおかまいなし、なのです。
そこにどれだけのコストがかかり、
自分たちの利益はどれくらいなのかを、
全くわかっていないのです。
原価通りの原材料で、できあがりが少ないなら、
なぜ少ないのか?
を問うてほしいわけです。
必要な原材料で、決まった数ができあがらないことが、
問題なのです。
それを解決しないと、
問題は何も解決していないのです。
他品種製造で、
一品ごとの厳密な原価が把握しづらい場合に、
このようなロスは、表にでてきません。
現場はそれをロスだと思っていないのですから。
しかし、現実を追求すると、
〝それってどうよ??〟
〝おかしいでしょ!〟
ということが、やはりあるのです。
モノづくりの現場で、
原価どおりにおさまらない、
とういう場合は、
現場、現実、現物を見てほしいのです。
(古山喜章)
« 即時償却って何ですか?④ | トップページ | 経営の非常識は現場で起こる ② »
「経営」カテゴリの記事
- 謹賀新年(2021.01.01)
- あけましておめでとうございます(2021.01.04)
- 「純現金収支」 って何のこと?(2020.12.21)
- 脱・資本金主義⑤(2020.10.23)
- 脱・資本金主義④(2020.10.22)
コメント