税務調査は怖いですか?③
「税務調査は怖い」
多くの経営者はこう思っています。
しかし、これは単なる思い込みです。
実は、昨年(平成25年)1月に、
調査の手続を定めた、「国税通則法」が改正されました。
これまで調査開始や調査終了に関して、
口頭で済ませたり、あいまいにしていた部分を、
・事前通知
・申告是認通知(問題がなかったとき)
・更正決定通知(問題があった場合)
という形で、はっきり、書面で残すことが、ルール化されました。
納税者にとってはありがたいですが、
調査官からしたら、やることが増え、面倒になりました。
このため、国税庁のホームページをみると、
昨年(平成24事務年度)の調査件数は9万3千件で、
前年度から27.4%減っています。
1件当たりの調査期間は、平均2.6日延びています。
まちがいなく、調査手続のルール化の影響です。
ただし、ルール化されたのは、
調査開始や調査終了時の手続です。
実際の調査方法までが法定化されたわけでなく、
まだまだ、「悪しき」調査が横行しているのです。
「悪しき」というのは、調査が、
しばしば担当者の独断により行われているからです。
「やりたい放題」やっている調査官もいるのです。
そんな調査官に対して、
ほとんどの企業、税理士は受け身になるのです。
税理士の中には、いまだに、
「税務署にお土産を用意しましょう」
と言う方がいるようです。
しかし、お土産などもってのほかです。
だんだんと、納税者のための制度が出来てきているのです。
税務署と戦うべきなのです。
元国税調査官の方も、
「お土産なんて必要ないですよ」と言っていました。
そういう税理士がいるから、
税務調査は怖い、と思ってしまうのです。
(福岡雄吉郎)
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