忘れてません?法人税 ①
経営者の元には、
さまざまなセールスマンがやってきます。
しかし、彼らの言葉を鵜呑みにすることは、
大いなる危険、なのです。
①私が死ねば借金を返せますよ!
こうおっしゃる経営者がおられました。
〝どういうことですか?〟と、尋ねました。
すると、
〝5億円の生命保険に入ってますから、
私が死ねば、5億円の借金は返してチャラになります〟
と、言うのです。
〝えっ、その保険は、会社で加入しているんですよね。〟
〝そうです。〟
〝じゃあ、社長が死んだら、保険金は会社に入りますよね。〟
〝そうですね。〟
〝会社に入ったら、その5億円は、利益として計上されますよね。〟
〝そういうことなんですかね。〟
〝となると、その5億円に法人税がかかりますよ。
少なくとも2億ほどは減って、5億円は返せないですよ。〟
〝えっ、そうなんですか???〟
〝そりゃあ、そうですよ〟
〝おかしいなぁ・・・〟
〝何かおかしいですか?〟
〝保険屋のおばちゃんはそんなこと言ってなかったですよ〟
〝保険屋のおばちゃんが法人税のことなんか知りませんよ!〟
とまあ、
こんなやりとりに、ときどき巡り会うわけです。
多くのセールスの方々は、
会社のキャッシュフローを理解されていません。
わからなくて当然なのです。
売ることしか考えてないのです。
会社に入るお金は、全部、使えるお金とお考えです。
そういう方々のお金の話しには、共通点があります。
一見、すごくおいしい話しに聞こえる、ということです。
で、
〝それはええ話しやないか〟
となり、安易に契約してしまいます。
不具合に気づいた時には、
売ったセールスマンは異動・退職しており、あきらめます。
本業の失敗ではないので、誰にも言えません。
結局、資金繰りが悪化しただけ、という自体に陥ります。
それで済めばいいです。
ヘタすれば、屋台骨が崩れる危険だって、あるのです。
会社の利益が増えれば、法人税が増える。
この当然のことを、一見おいしい話しに惑わされて、
忘れてしまう経営者が多いのです。
(古山喜章)
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