もったいない決算書 ①
仕事柄、さまざまな企業の決算書に接します。
そのとき、
〝これはもったいない決算書だなぁ・・・〟
と思うことがあります。
①雑収入と雑損失をどう処理するか
このような決算書がありました。
雑収入が、営業外収入に計上され、
雑損失が、営業外費用に計上されています。
これを見ただけで、
〝あぁ・・・、もったいない〟
と、思ってしまうのです。
雑収入が3千万円、雑損失が1千万円、
売上高は15億円 です。
銀行からの借り入れもあります。
営業外収入で計上されている雑収入を、
売上高に計上すれば、営業利益が3千万円増えますね。
で、売上高の内訳を見ると、
「その他の売上」という科目があるのです。
そこに計上すれば、よいだけです。
さらに、
営業外費用で計上されている雑損失を、
特別損失に計上すれば、経常利益は1千万円増えますね。
つまり、
営業利益を3千万円増やすことができ、
経常利益を1千万円増やすことができるのです。
法人税は変わりません。
しかし、その企業は銀行借り入れをしています。
となると、決算書による格付けがあります。
そこに大きく影響してきます。
金利交渉に役立つ武器となるのです。
〝ウチの税理士からは、
そんなアドバイスはまったくなかったです。〟
こうおっしゃる経営者が多いのです。
それでも、
そうしたほうが有利だとご存じの経営者は、
そういう処理を、税理士事務所に求めます。
むつかしいことではないのです。
知っているか、知らないか、だけです。
決算書が最初にできあがってきたとき、
営業利益と経常利益を大きく見せる方法がないか、
じっくりと考えてほしいのです。
(古山喜章)
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