税務調査は怖いですか?⑤
「税務調査は怖い」
多くの経営者は、こう思っています。
しかし、これは単なる思い込みです。
世の中の税理士の半分は、税務署OBです。
よく、「OBは税務調査に強い」と言われますが、
なぜでしょうか?
②実は「調査官は分かっていない」ことを知っている
「調査官は、税金のプロだ。何でも知ってる。」
「指摘されたら、素直に従っておかなきゃ。」
ふつう、調査官のことを、このように勘違いします。
しかし、これは完全な誤りです。
(1)専門外は分からない
調査官は、採用されたら、
法人税、所得税、資産税など、
どこかの部門に配属されます。
で、基本、その担当をします。
となると、担当以外の部門の実務を、
経験する機会は少ないのです。
しかし、ときに、
「(専門外の)××税の調査をやってこい」
と、言われることがあります。
つまり、その分野の実務を知らない
調査官がやってくることも、
ままあるのです。
(2)税法も知らない
税務調査は、法律に基づき行われます。
意外なことですが、
調査現場では、法律に基づき処分が行われません。
処分は、現場のルール、慣行に基づき、
行われるのです。
ルール、慣行というのは、
調査官の都合のよいように出来上がっています。
つまり、“ふっかけ”処分が横行しているのです。
何も知らない経営者、税理士は、
このことを知りません。
だから「お土産のひとつぐらい」などと、
考えてしまうのです。
この考え方は、絶対に改めるべきです。
(福岡雄吉郎)
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