銀行は「手数料産業」である ②
銀行手数料のホームページには、
給与、振り込み、代金取り立て、証明書発行、などなど・・・、
そのメニューの多さに驚きます。
②手形の取立手数料を交渉する。
受取手形を扱う商売の場合、
銀行に取立手数料を払います。
手形の期日がきて、換金時に発生します。
手形1件につき数百円です。
受取手形の数が多いと、
年間で結構な金額になります。
“手形の取立手数料を下げてもらいました!”
という話しをお聞きしました。
“いくらになったの?”とお聞きすると、
“1件800円を100円にしてもらいました!”
というのです。
ちょっとビックリです。
“その代わり、期日よりずっと早めに割り引いて、
0.4%の金利を払っています!。”
というのです。
銀行は、金利を受け取る代わりに、
割引手数料を100円にしてくれたのです。
もちろん、交渉したから下げてくれたのです。
これだけなら、
“金利を払うくらいなら、そのままでいいじゃないか!”
と思ってしまいます。
で、その経営者が偉いのは、
早期に割り引いた、その現金を活用したことです。
それまで手形払いだった取引先を、
翌月末の現金支払いに変えていったのです。
取引先も、回収が早まるので、喜びます。
そこで、早期に支払いをすることを条件に、
価格のバックを取り付けたのです。
そのバックが、銀行に払う金利と、トントンなのです。
つまり、銀行への手数料が100円になった分、
まるまるコストダウンになったのです。
年間の取立手数料約800万円が、
100万円の割引手数料で済み、
年間700万円のコストダウンができたそうです。
受取手形を早期に割り引いて現金化し、
その現金で早期に支払う。
お金の回転が速くなったのです。
バランスシートで言うと、
左側の受取手形と、右側の支払手形が減り、
総資産がグ~ンと減ったそうです。
当然、自己資本比率や、ROAも向上します。
いうことなしです。
今は、受取手形をなくす交渉を、
じわじわと進めているそうです。
手形の取立手数料も、交渉できるのです。
銀行交渉することも、
キャッシュの社外流出を抑える、対策なのです。
受取手形を扱っているなら、手数料がいくらなのか、
確認してみてください。
(古山喜章)
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