即時償却って何ですか?⑧
即時償却か、税額控除か、
どちらが有利でしょうか。
(前回の記事はこちらです)
・粗利益 100の会社が、100の機械を買った
・機械は、5年にわたり償却する(1年で20)
(Ⅰ)即時償却と(Ⅱ)税額控除では、
以下のように違いがでます。
水色の部分だけ見てください。
これが、(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いです。
・投資したときは、(Ⅰ)のほうが、税金が少ない
・その後は(Ⅱ)のほうが、税金が少ない
・トータルでは、(Ⅱ)のほうが税金は少ない
・税金の差は、(Ⅱ)の赤色部分だけ
赤色部分(税金の控除額)は、
投資額の10%か、法人税の20%の、
どちらか低い額、です。
これが大きい会社は、
(Ⅱ)のほうがよいでしょう。
反対に、控除額がそれほどない、とか、
投資したおカネを早く回収したい、
という会社は(Ⅰ)がよいです。
会社によって状況は違いますので、
顧問税理士さんをうまく使って、
検討を進めてください。
(福岡雄吉郎)
« いませんか?「だからできない病」の人 ③ | トップページ | 投資を考える その⑧ »
「節税対策&決算対策」カテゴリの記事
- 即時償却C型の実務④(2021.01.15)
- 即時償却C型の実務③(2021.01.14)
- 即時償却C型の実務②(2021.01.13)
- 即時償却C型の実務①(2021.01.12)
- 改めて即時償却の何がよいのか④(2020.12.31)
卓上の計算では、福岡先生の助言で税制控除の方が中期計画上損得で言えば得かもしれませんが、
井上先生の教えでは、やはり100%損金計上する経営判断となるのでないのでは?先生は、今までの教えで、リーマンショック・トヨタショックなどなど会社経営においてまさかの坂がひそむ よってキャッシュフローにおいて投資した資金の回収は早く、そして総資産を圧縮して内部留保を厚くして総資産利益率を高めるとともに自己資本比率を高め体力指数を上げよとの教えだったと思います。例え5年間の利益計画が安定していても投資したその期間において100%損金計上して資金の回収をするべきでさらに回収した資金でより差別化したさらなる投資を実施して仕組み、仕掛け、し続ける経営をしなさいと言う井上先生の教えだったと思いますが、どちらが井上先生の教えかご指導ください。
投稿: m.usui | 2014年4月 3日 (木) 22時35分
コメントありがとうございました。
投資をする
→即時償却(特別損失)を使う
→税前利益を抑える
→税金によるキャッシュアウトを抑える
→次の期に、さらに投資する・・・
毎期、この流れを繰り返してゆけば、
他社と差別化でき、そのうえ、キャッシュもたまります。
なので、これが井上式といえます。
いっぽうで、
「税額控除について知りたい」
「どの程度、税金を抑えられるの?」
「そもそも税額控除なんて知らない」
という方も、多くいらっしゃいます。
そういう方のために、
この制度の仕組み、基本的な考え方を
分かっていただくことも、大切なことだと思い、
ブログでご紹介させていただきました。
投稿: 福岡雄吉郎 | 2014年4月 4日 (金) 22時10分