なぜ、売上を増やしたがるのか? ①
3ケ年計画などを組んでいると、
売上を増やしたがる会社があります。
しかも、3年で、1.2倍、1.3倍、
のような数字が出てきます。
“えっ、どうしてそんなに増えるの?”
“いやいや、○○とか、△△とか、◇◇とか、
があるので、可能なんですよ”
などと言われます。
しかし、
これまで数年間、前年比100%いくかいかないか、
だった売上高が、そんな急激に伸びるのでしょうか?
“3年前も、○○とか、△△とかがあるから、
て、売上計画を増やしたけど、全然達成してないじゃないか?”
“いやいや、あのときは、ああでこうで・・・・”
と、なります。
これはもはや、
売上拡大症候群、あるいは、売上増やせ増やせ病、
と言ってよいでしょう。
このような方々は、
売上が増えれば利益が増える、
という発想が、抜けきれていません。
はたして、そうなのでしょうか?
確かに、世の中が右肩上がりの時代、
売上が増えれば、経常利益が増えました。
経常利益率も高まりました。
原価ではスケールメリットが出て、原価率が下がりました。
人件費は、ムリをするので、固定費も下がりました。
しかし、
スケールメリットが出たのは、130%や150%の売上が続いたからであり、
人件費が下がったのは、先に売上が増えていったから、なのです。
右肩上がりの時代は、
売上先行で、伸びていったのです。
伸ばしたのではなく、伸びたのです。
その成功体験が抜け切れず、
“次の3ケ年は、売上高130%にするぞ!”
と、なるのです。
今の時代、
利益体質が変わらずに、売上拡大を中心に進めると、
どうなるでしょうか?
間違いなく、経常利益は落ちてゆきます。
キャッシュフローは悪化します。
なぜ、そうなるのか、
次回以降に考えてゆきます。
(古山喜章)
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