鑑定証明 その①
この数カ月で外部鑑定業者の証明が生じる事例が多くあったので、
少しご紹介いたします。
第三者の鑑定は
・資産を除却、売却して特別損失を出す
・利害関係者間で売買取引する
・M&Aで企業買う場合、資産査定を正確にする
・当然 鑑定のいる資産は土地、建物、美術品などでしょう
このような場合 鑑定士に依頼が必要なのです。
高く買うと寄付行為
安く売ると贈与だとか・・
税務当局は なんやかんやと税金を取ろうと思ってか、やってくるのです。
A社は、100年以上続く老舗会社です。
社員の更衣室にはマリーローランサンの絵が飾ってあるのです。
(現社長は価値がわからず、先代のコレクションであったのです)
全社にある絵画を集めて鑑定していったら、とんでもない高額品が見つかりました。
含み益です。当然、所轄の税務署はご存知ない・・・
B社も100年以上続く老舗の会社。三代目社長も高齢です。
買った美術品も一部は倉庫に置いたままです。
中には、忘れている作品もあったのです。
鑑定士に御足労お願いして、倉庫に出かけていただきました。
結果!
A社とは逆に大きな評価損が発生しておりました。
中には、贋作あり、特別損で落としました。
当然、2年後、税務当局が調査に来ました。
C社は、地方都市の有名店舗
B/Sには美術品1億円と明確に載っています。
贋作やまがいものはありませんが、
1億円の美術品が500万円の評価になってしまいました。
百貨店美術部からお付き合いや押しつけか(?)で
買った作品があったにもかかわらず、大きな評価損が発生し、
当然 当局は鑑定会社まで出掛けての調査が行われました。
書画、陶器、彫刻、骨董など、買った時は高くても、
いざ売却価格となると極端に安くなります。
特に昭和45年(1970年)~平成2年(1990年)のこの20年間は、
特にこれらのものは高騰し(株、土地と同じ)今は下落しています。
百貨店の美術部のプライスは、
作家に入るお金は、上代の30%と思ってください。
中に入る画商が30% 百貨店が40%ぐらいです。
ですから 売却時価は安いのです。
デパートで美術作家ものの作品が欲しかったら、
30%ぐらいは外商で引いてくれるはずです。
では、あんな高い百貨店でなぜ、
それらの作品を購入する人がいるのでしょうか?
(B社の様な付き合いは別として)
考えてください!
(井上和弘)
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