てごわい滞納者その2
都内の介護施設で、ほったらかしにしていた利用料を、
どう回収しかたという話です。
(前回の記事はこちら)
①粘り強く督促して回収できたAさんの例です。
回収期限に入金がなければ、
必ずその日に督促して、次の期限を決めます。
次の期限が来ても入金がなければ、また督促です。
手ごわい滞納者は、この段階では、まず払いません。
が、とにかく最初は、これを繰り返します。
相手からぶつぶつ言われることもありますが、
「上司が…」「本部の方針で…」「監査が入って…」
と理由を適当に付けます。
せっかく督促をはじめたのです。
ポツポツと督促していたのでは、結局、前に進みません。
集中してたたみかけることが大切です。
電話での督促を3、4回やってだめなら、文書で督促です。
もちろん、期日をはっきりと指定します。
督促する口調は、回を追うごとに強めます。
毎回、同じような文書を送っても、効果はありません。
(1)「○月○日までに入金をお願いします」
(2)「期日を厳守ください」
(3)「お支払いただけないなら、法的措置をとらざるを得ません」
(4)これでだめなら、弁護士から催告状を出してもらいます。
差出人のところは、
(1)担当者(2)部長(3)本部長
といった感じで変えてゆきます。
差出人が担当者のままで、法人印も何もなければ、
迫力はつきません。
(1)~(4)を、2ヶ月ぐらいの間に集中してやるのです。
と、Aさんから電話がありました。
「こんなに立て続けに督促して!迷惑だ!
信頼関係も何もないじゃないか!」と怒っています。
しかし、そもそもAさんが支払わないのが問題なのです。
「信頼関係というなら、まずAさんがお支払ください!」
ピシャッとこう言って電話を切りました。
2週間後、「すみませんでした」と入金があったのでした。
集中して督促されれば、
相手も「あぁこれは本気だな~、まずいかな…」となります。
こちらが本気にならないと、手ごわい滞納者は動かないのです。
(福岡雄吉郎)
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