リトグラフは 美術品か (?)
Q社の固定資産台帳の中身で、
美術品という科目の一覧表を拝見する機会がありました。
それらをみていくと、日本画、洋画、陶器、彫刻と、実に多くのアイテムが載っています。
その中に、リトグラフという項目があり、目を留めました。
購入価格10万~20万円、3点セットで25万円というものもありました。
皆さんは、リトグラフやシルクスクリーンや、木版画は、
どのように制作されているかご存知でしょうか?
これらは、すべて私に云わせれば、版画であって、
この世の中に1点だけではなく、100枚200枚300枚と作成されており、
英語でいえばプリテッドマターであり、印刷物なのです。
ですから、30/150とか 15/200とかの証号が見えますが、
150とは 150枚作りました。200とは200枚 刷りましたと言う意味です。
ですから枚数が多い方が価格は安くなります。
15万円や20万円で購入したリトグラフなどは、
よほどでないと価格は上がりません!肉筆画ではないのですから。
Q社の購入年が、平成元年~2年が多く、まさにバブルの時の価格です。
その頃、アイズビリーやカシニュールやビュフェ、
ブラジリエは日本人の好きなリトグラフで、
その頃は 額付きで20万円、25万円していました。
しかし、今 、オークションで落とされている価格は2万円~3万円、
中には落ちないリトグラフもあります。
私が、申し上げたいのは、
なぜ、リトグラフの絵が美術品として損金(装飾品)として落とさず、
償却対象にならず、固定資産として計上されているのか?
であります。
恐らく、顧問税理士が事務的に処理して、
経営者も税務知識がなく、言われるままにしたのでしょう・・・
ポスターは美術品とはなりません! 骨董品になる?
美術年鑑に古い日活映画のポスターがいくらですと掲載してあるでしょうか?
美術年鑑の価格は、あれは百貨店価格です。
流通している価格は、あれの20%ぐらいなものです。
リトグラフは美術品ではないと私は思っています。
(井上和弘)
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