てごわい滞納者その3
都内の介護施設で、
ほったらかしにしていた利用料の回収の話です。
②相手に条件を決めさせて、分割して回収したBさんの例です。
前回のブログで紹介したAさんは、
督促の原則(はやく、こまめに)を徹底した結果、
一気に回収できました。
(前回の記事はこちら)
別のBさんにも、同じように督促していました。
Bさんは、Aさんと違い、督促したらすぐに連絡をくれます。
対応はとても丁寧なのですが、いつも言うセリフは同じです。
「すみません、お金が出来たら払いますので…
本当に申し訳ありません…」
なので、Bさんには、
「一括払いが厳しいなら、毎月少しずつお支払ください」
と分割の支払いを求めました。
分割して払ってもらう金額は、こちらが決めません。
「いくらだったら、払えますか?」とたずねます。
こちらではなく、Bさんに決めてもらいました。
こちらが一方的に、「○○円、お支払ください」ではなく、
自分が支払額を決めるぶん、逃げ道がなくなります。
もし守られなかったら、
「Bさんご本人がお決めになったお約束ですよ!」
と伝えることで、プレッシャーは高くなります。
分割回収の期間が、あまりに長すぎる場合は、
半年か、長くても1年で回収できるよう、調整します。
そして当然、分割回収に関する契約書、覚書、
エビデンスを残しておくことです。
本人に電話して、印鑑を持って施設まで来てもらいます。
予め契約書は用意しておきます。
「毎月○○○円」という条件の部分は、
空白にしておき、その場で本人に書かせます。
こちら側は、担当者と上司の2名が立ち会って、
ちょっと緊張感を出しておくことです。
Bさんからは、半年かけて全て回収できました。
何もかもをこちらがきめずに、相手に決めさせることで、
回収率は上がります。
(福岡雄吉郎)
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