企業価値と後継者問題
帝国データバンクが後継者問題に関して、
実態調査して、レポートを発表しています。
(詳しくは、こちらをクリックしてください)
1.全体の3分の2の企業では、後継者が不在
2.社長の年齢が「60歳代」の企業では53.9%が後継者不在
3.企業のキャッシュを生む力(企業価値)は、
後継者不在の企業では、後継者がいる企業の半分以下
といった内容です。
3.は、「企業価値があるから、後継者がいる」とも言えます。
後継者がみつからない企業は、M&A(合併・買収)を考えます。
買ってくれる会社があるのか?は、
M&Aの仲介業者から集めます。
(インターネットで「M&A 仲介」と叩けば出てきます)
M&Aを進めるときに、困るのは2つです。
①企業価値の計算(いくらで売れるか?)
②株主の整理(すんなりと集めるられるか?)
①中小企業のM&Aでは、
企業価値 = 純資産(B/S) + 税引後利益×3~5年
とざっくり計算します。
売上や総資産は入ってこないのです。
わが社の決算書を手元に、電卓をたたきます。
「えっ!たったこれだけ?!」
「売上がこれだけあるのに?!」となります。
しかし、買う側からすれば、
いくら売上があっても、借金が多い会社、
キャッシュを稼いでない会社は、魅力がないのです。
②経営者の言うことを素直に聞く株主ばかり、
なら問題ありません。
しかし、従業員、取引先、親族など、
株主が至るところに分散している企業は、必ず苦戦します。
・売上至上主義を改める
・含み損は全てはきだして、スリムな体型にしておく
・税金、金利などの社外流出を徹底的に抑える
・株主を分散させない、整理しておく
これらの対策を打っておかないと、
いざ「会社を売ろう」と思っても、スムーズに売れません。
結局、会社を誰に(同族か、第三者か)承継させようと、
すべきことは変わらないのです。
(福岡雄吉郎)
道場主 井上和弘の趣味、旅、雑学など、
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