除却損を大きくする
損益計算書(P/L)の“販売費および一般管理費”のなかに、
「租税公課」という項目があります。
聞きなれない単語ですが、中身は、税金です。
といっても、利益に対してかかってくる税金ではありません。
利益に関係なく、かかる税金があるのです。
たとえば、固定資産税ですね。
これは、毎年1月1日に存在する固定資産に対して、
その評価額の約1%、発生します。
これを減らそうと思えば、
年末までに、いらない固定資産を廃棄(除却)することです。
このとき、少し工夫することができます。
例えば、3月決算の会社が、
12月に固定資産を廃棄したとき、
どう処理するでしょうか?
細かくいうと、
・4月~12月までの減価償却を「減価償却費」とする
・残りの簿価を「除却損」として特別損失にする
方法でしょう(方法①)。
ではなくて、
4月1日時点の簿価を「除却損」とするのです(方法②)。
そうすれば、「除却損」の金額が大きくなります。
営業利益が大きくなります。
たとえば、車両の除却を考えます。
・粗利益が 1,500
・期首の車両の簿価は、1,000
・除却時点での減価償却費は、100
・除却時点の簿価は900(=1000‐100)
とします。
また、除却するとき、引取費用、手数料等がかかる場合には、
これらも、「除却損」として、特別損失に入れることです。
こうすることで、P/Lの見た目を良くすることができるのです。
(福岡雄吉郎)
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