採用氷河期に挑む ⑫
⑫納得のゆく処遇になっているか
その2「人事考課はしていますか?」
人事考課についてお聞きすると、
歯切れの悪い返事がきたりします。
“一応やっていますけど・・・”
“前に仕組みは作ったのですが・・・”
“ルールがあるような、ないような・・・”
人事考課の内容がどうか、という以前に、
自分たちで決めたルール通りにやっていない、
最初に少しやってみただけでなくなった、
そもそもルールらしきものはない、
ということが、まだまだ多いのです。
で、結局、社長や役員が、
自分たちの感覚だけで評価してしまいます。
さらにその評価で、賞与額を決めたりします。
もっと悪い場合、評価などはまったくなく、
単純に、賞与の額だけ決めている場合もあります。
いわゆる、「エンピツなめなめ」の世界です。
この場合、評価の目的は、
賞与の額を決めることしか考えていません。
人事考課の目的は、人材育成にあります。
加えて、
昇進・昇格、降格や処分時・契約時のエビデンス、
という側面もあります。
“なぜ人事考課をやらないのですか?”
とお尋ねします。すると、
“手間がかかるだけで、完全な評価はムリですよ”
“結局、感覚で決めた評価と、たいして変わらないですよ”
という返事がきたりします。
手間がかかるなら、手間がかからないようにすればいいし、
たいして変わらなくても、感覚で決めた評価には、
従業員は納得できません。
結局、不満がつのり、“辞めます!”となるのです。
優秀な人材ほど、辞めてゆきます。
優秀でない人材は、ブツブツいうものの、
結局、辞めないのです。
人事考課の内容云々をとやかく言う前に、
評価・考課の仕組みやルールを明確にし、
従業員に周知し、
そのルールに応じてやり続けることです。
で、見直しを怠らないことです。
人事考課のコストも、
人材の定着・育成に必要な、労務コストです。
おろそかにすると、人材確保のコストが必要になります。
今や、人材確保の方が至難のワザであり、
コストもかかります。
とりわけサービス産業では、
人事考課を怠らないでほしいのです。
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