採用氷河期に挑む ⑯
⑯定期異動には、ウラの目的を伴うときもあります
定期異動には、ウラの目的もあります。
わかりやすいのは、銀行や官庁です。
能力開発というのはオモテ向きの目的で、
不正防止や癒着防止というのが、本来の目的です。
民間企業でも、購買部門などが、そうですね。
それでも、
取引先との癒着や不正事件は、たびたび起こっています。
ある程度の権限を持つ職に就く者は、定期異動をかける。
これだけでも、人の心に宿る不正の芽を、
早期に摘むことができるのです。
定期異動は、不正対策でもあるのです。
他にも、定期異動があれば、
辞めさせたい人物を異動にかける、
ということが、しやすくなります。
オモテ向きは、奮起を促す、
という目的を唱えればよいのです。
辞めさせたい、辞めてほしい、といっても、
簡単にはできない世の中です。
それに、異動などほとんどない会社なのに、
その人物だけ、急に配置転換を行うなどすれば、
どうなるでしょうか?
“それは事実上の退職勧告だ!”
などと言われ、反論の余地さえなくなるのです。
で、結局、労務トラブルが勃発するのです。
定期異動が仕組みとしてあれば、
辞めさせたい、というウラ目的の異動も、
しやすくなります。
本人の奮起を促すことに配慮をした、
通常の定期異動の範囲で検討した結果、
などと、言いやすくなるのです。
不正・癒着防止や退職が本来の目的でも、
オモテだって、そうは言えないのです。
あくまでも、ウラ目的なのです。
長い経営の中で、そのような局面は、必ず出てきます。
そんなとき、定期異動があれば、
その局面での対応に、役立つのです。
(古山喜章)
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