少数株主にも、それぞれの思いがある ➂
事業承継を進めると、株式が分散している場合があります。
で、分散した株式を買いもどそうと働きかけます。
“この金額を提示すれば、売ってくれるだろう”
と、準備を進めます。
ところが、いざ動き出すと、そう簡単にはいきません。
少数株主にも、それぞれの思いがあるのです。
➂株の値段が上がるなんて、聞いたことがない!
年齢アラ90で、先代社長の奥様です。
かなりの株式を保有されていました。
しかも、年齢が年齢です。
早いうちに、手放しておいていただこうと、
後継者である息子がお願いしました。
株価も高くなっています。
で、
“株価も高くなっているんだから…。”
と、言いだしたとたんに、
“株の値段が上がるなんて、聞いたことがない!
ただ持っているだけで、なんで上がるんだ!”
となったのです。
言われた側も、こまります。
そもそも親子ですから、わがままな親の発言に、
イラッともします。
“なんでって、株ってそういうもんなの!”
“上がるものは上がるの!”
いやもう、こうなると、当の本人はヘソを曲げるだけです。
結局、息子社長のお姉さまから、説得に協力をいただき、
無事、手放していただくことになりました。
この場合、お母様と息子は、そもそも、
口ゲンカが多い間柄だったのです。
そのような過去のいきさつから、
何をお願いしたところで、お母様が反発するのは、
当然のことだったのです。
逆に、お姉さまは、いつもその間に入ってなだめる立場で、
お母様とは、心の関係をうまく続けておられたのです。
親族に株式を手放していただく場合、
誰がお願いしにゆくのか、
ということは、大きなポイントになるのです。
株価の勘定より、自分の感情を優先される方の場合、
なおさらです。
特に、相手が女性の場合、この傾向が強いです。
年齢が上がるほど、感情論はますます高まります。
だから、早目に手をうっておいてほしいのです。
(古山喜章)
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