ファイルに眠った株券
T社で監査したときの話です。
「重要会議の議事録、確認させてください。」
「それなら、あそこのファイルに入っていますよ。」
と、議事録が入ったファイルを見直します。
中小企業なので、議事録の保管もぐちゃぐちゃです。
順番にめくっていっても、時系列もバラバラです。
しばらくめくると、古い封筒が見つかりました。
「これは?!」
中身を確認すると、上場株式の株券が入っていました。
金額にすると、100万円ほどです。
「これ、帳簿にのっていますか?」
「いや、調べましたが、帳簿にはのっていません。」
「なんで、帳簿にのってないのですか?」
調べましたが、5年前に税理士さんのほうで
売却処理してしまったみたいです。
「配当は、いまも受け取っていますか?」
「受取配当金の明細をみると、確かにその会社から、
配当金を受け取っていました。
配当金の通知書も毎年来ていて、ファイルに綴じています。
ただ、その株式が帳簿にのっているか、いないかなど、
改めてチェックすることがなかったため、気づきませんでした。」
「いま、ちょうど株価が高くなってしまうので、
売却して現金化することにします。」
30年、40年以上続いている中小企業では、
実際にこうしたことがありえます。
重要書類のファイルをくまなくチェックする。
もしくは、
配当金のお知らせで、自社が持っている銘柄を再確認をする
と、思わぬ発見があるかもしれません。
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福岡先生
ICOでの毎日の仕事でいろいろな情報を得られますね。
とても面白い事例に出くわすことも多いと思います。
どんどん事例をブログでアップしてくださいね。
連想ゲーム楽しみです。
投稿: その場にいたひとり イニシャルU | 2015年5月20日 (水) 09時12分
今回の話は、小さなマサカでしたが、
歴史ある会社では、似たような話は結構あると思います。
これからも、面白い事例を発見すれば、
(連想されないように!)
アップさせていただきます。
コメントありがとうございました。
投稿: 福岡雄吉郎 | 2015年5月20日 (水) 20時44分