銀行融資のウラ条件 ①
“金利は固定にされたほうが、安心ですよ”
銀行にそうすすめられ、
“固定金利で借りました。”
とおっしゃる経営者に、お目にかかることがあります。
で、そのような方々は、
“金利もそのうち上がるかもしれないし、
そうなったら、固定の方が確かにトクだと思います。”
と、おっしゃられます。
しかし、よく考えてみてください。
銀行の提案で、トクをしたことがあるでしょうか?
もしも、固定金利以上に金利が上がったとして、
本当に借り手がトクをする状況になると思いますか?
相手はおカネを貸すプロですよ。
しっかりと、ウラ条件を備えています。
それは、融資約定書にあります。
「利息」に関する条項です。
そこには概ね、次のようなことが記されています。
「金融情勢の変化、その他相当の事由がある場合には、
一般に行われる程度のものに、変更を請求できるものとします。」
つまり、多くの経営者が描いているような、
金利上昇のケースが仮にあったとしても、
この条項をたてにして、
“固定金利の見直しをお願いします”
と、言えるように仕掛けてあるのです。
固定を変動化できるように、してあるのです。
この文言は、銀行にとって、かなり有利で便利です。
そもそも、約定書の各条項など、
いちいち細かく読んで確認する経営者は、少ないです。
それをわかったうえで、仕掛けてくるのです。
だから、銀行にすれば、
固定金利で全然オッケーなのです。
リスクヘッジの条項を備えているからです。
まして今や、史上最低の低金利時代です。
固定金利にしておけば、
金利上昇リスクが発生するまでは、
銀行は大いにトクするのです。
銀行の甘い言葉には、必ずウラがある。
そう考えておいてほしいのです。
(古山喜章)
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