自社株のバトンタッチ⑦
最近、自社株をどう次にバトンタッチさせるか?
「事業承継」をテーマとして、
相談を受けることが多くなっています。
株主総会でものごとを決めるときは、
「議決権」を持っているかが重要だとお伝えしました。
ただし、ほとんどの会社は、
株式数と議決権には、違いがありません。
なので、ふだん、この違いについて意識する必要はありません。
株式を10株持っていれば、議決権を10個持っていて、
株式の大半を持っていれば、会社を支配している、
ということになっているのです。
しかし、これには例外が2つあります。
①自己株式(金庫株)
②議決権がない株式
①金庫株、という言葉をごぞんじでしょうか?
誰かに持っていてもらった株式を、
会社が(社長ではありません)、買うのです。
所有者は、会社になるのです。
これを、自己株式 または、金庫株と呼びます。
この自己株式、普通の株式とちがって、
議決権は持たせてもらえないのです。
自己株式に議決権を持たせてしまうと、
会社のことを決めるのが会社、
ということになり、おかしな話になってしまいます。
だから、議決権は与えらないのです。
たとえば、こういう会社を考えます。
Aさんが 3 株
Bさんが 2 株
自己株が 1 株
合計、6株の会社です。
株式数でみると、
Aさんは、50%持っています(3 株÷6株)。
しかし、「議決権」でみると、
自己株の 1株は、計算にいれません。
なので、議決権の数は、5個になるのです。
となると、Aは、実は60%の議決権を持っているのです。
3個(Aさん)÷5個(全体)=60%ですね。
自己株式は議決権を持たない、
ということは、大きなポイントといえるのです。
(福岡雄吉郎)
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