自社株のバトンタッチ⑤
最近、自社株をどう次にバトンタッチさせるか?
「事業承継」をテーマとして、
相談を受けることが多くなっています。
税務の世界では、株価は2種類に分けられます。
①経営者とその一族(オーナー一族)と
②オーナー一族と血のつながりのない社員(一族以外)
の2種類でした。
前回は、①の株価の計算方法をご説明しました。
つづいて、②オーナー一族以外の計算方法です。
②の人たちとは、たとえば、
幹部、従業員、取引先などが該当します。
こうした方たちは、
「会社を支配したい」などというように、
会社経営に関与するつもりがありません。
また、持っている株式数も、ふつうは少ないです。
多くて、全体の数%ではないでしょうか。
仮に会社支配に興味があったとしても、
もともと、少数の株式ですから、
会社を支配することなど、できません。
このような方たちが株式を持つメリットは?
何を目的に株式を持つのでしょうか?
それは、「毎年の配当」です。
“配当が唯一の関心事“の株主にとって、
株式の価値を計算するときも、配当を基礎にしよう、
ということになります。
この考えに基づいて計算された株価を、
『配当還元価格』と呼びます。
中小企業では、配当をしていない、
もしくは、しても出資額の10%配当、
というところが多いでしょう。
たとえば、
1株50円の会社で、10%の配当(1株5円)の場合は、
株価は、1株50円となるのです。
20%配当なら、1株100円
配当してないなら、1株25円
です。
儲かっている会社なら、
①の評価で1株数万円という場合があります。
その場合でも、②の評価では1株50円で済むのです。
だから、当然、②をいかに上手に使うか?
がキーポイントになるのです。
(福岡雄吉郎)
【18000部(第6刷)になりました!】
平成27年1月にダイヤモンド社から発売した、
「儲かる会社をつくるには、赤字決算にしなさい」
がおかげさまで、増刷を重ねつづけ、18000部になりました。
弊社でも、ご注文を受け付けております。
メールにてお問い合わせの方は、こちらをクリックしてください。
【DVD発売しました!】
DVD「社長の経営財務」を、
日本経営合理化協会より発売しました。
多くの経営者が苦手な、貸借対照表が、
これを見れば驚くほどよくわかります。
詳細&お買い求めはこちらからどうぞ。
【ブログ-井上和弘の寄り道スケッチ】
道場主 井上和弘の趣味、旅、雑学など、
会社経営からちょっと離れた、日常生活をつづったブログ、
「井上和弘の寄り道スケッチ」もぜひご覧ください!
こちらをクリックしてください
« B/S(貸借対照表)のふしぎ発見 ① | トップページ | COCO(ココ)壱番屋 廃棄カツ横流し事件を考える »
「事業承継・M&A」カテゴリの記事
- 5話連続シリーズ「種類株式活用の難関を超えよ!」⑤(2020.12.11)
- 5話連続シリーズ「種類株式活用の難関を超えよ!」④(2020.12.10)
- 5話連続シリーズ「種類株式活用の難関を超えよ!」③(2020.12.09)
- 5話連続シリーズ「種類株式活用の難関を超えよ!」②(2020.12.08)
- 5話連続シリーズ「種類株式活用の難関を超えよ!」①(2020.12.07)
コメント