遅すぎる事業承継活動
日本の町の中には 地の果てと言われるところが数多くあります。
南の大隅 鹿児島半島、長崎や四国にも,山陰にも北陸にも・・・
数を挙げれば多くの地方都市いや、
田舎都市にも中小の会社が存在し、
この地域にも優良企業が存在するのです。
日本海寄りの人口6万人の都市で、
スーパーマーケット・ドラッグストアー、ホームセンター等の小売業を業態を変え、
合計10店舗開設され、地域の隠れた優秀企業になっている
ダイヤモンドリテイルセンター株式会社(仮称)が存在します。
そのこの創業者から数えて三代目の35歳の柿平駿平君
25歳から相談を受けていました。
「井上先生から君の会社は
収益性も財務内容もあまりケチをつけるところがなく、良い会社だよ!
一番の課題は創業者の藤次郎さんの退任と株式の承継課題だけだと!
と言われました」
「はい! 確かに 言いましたね。 どうなりましたか?」
「実は8年間 何も変わっていないのです!
しかし、 お爺さんの藤次郎さんは 最近はボケだし、
社長、専務も慌てだしています」
「当たり前だよ 8年間の時間で何らかの手を打たなかったのか?」
「爺さん藤次郎さんは 息子2人を競わせて、
頑として1株も譲らなかったのですよ。
今になって ようやく株式を譲ってもいいという気になってきました」
「今頃?この8年間で、又、収益が良くなって
剰余金が膨れ上がっているじゃないか!」
「爺さんは2人の息子、1人の孫に賞与は出さず、
配当もせず、ただただ貯めるのが好きなのですよ!
おまけに最近は、私の父の社長とおじさんの専務とがことごとく意見が異なり、
まとまりがつかぬまま 今日になってしまったのです」
「柿平駿平さん はっきり言って “遅すぎた”
合法的に打つ手は限られます。
まして、ゼロ数しか持っていない君の相談に答えを言っても
社長、専務がそれを実行される保証はない。
会社の顧問税理士も今日まで
ほりっぱなしにしていたのは税理士が弱体か、
他にも重要な理由があるのですかね。
私達は、相続税務プロフェッショナル3人でチームを組んで行います。
費用も〇百万円必要です。
この相続問題の解決策は、私たちとの信頼関係がないと成功しないのです。
どうか、太郎さま、次郎さま 駿平さん3人で
一度 私の事務所までお越しください。
しっかりとお話を聞いて覚悟を決めて、契約を結んでからでないと
対策、実施行動に動けません。 しかし、遅すぎますね」
実は、こんな話、ダイヤモンド・リテイルセンター(株)だけの話ではありません。
実は、そっくりな話は いくらでもあるのです。
この文を読んで あそこだ! うちだ! などと言わないでください。
地域、社名も人名も持株比率も変えてあります。
しかし、これよりももっと事実は複雑なんです。
柿平さんの処は三代目の駿平さんがおられますが
・二代目に男子のお子様がいらっしゃらない。三代目後継者がいない
・三代目は娘婿にしていたが、その婿が他所で女性をつくり、離婚だと騒ぎになっている
・三代目は、性格性質が業種に向かずに番頭にまかせっぱなしにして赤字垂れ流し
このような例で申し上げる会社の承継問題は
・年老いた経営者が 地位と株式を手放さない
・兄弟が仲悪く、意見が定まらない
・税務顧問が弱く、法人申告業務のみに終始している
・次の代をどうするか 全く考えない、死ぬことする思っていない
カリスマ性のある1代で事業を立ち上げ、
優良会社に持って行った人ほど自信過剰で自分が死ぬことを考えない
よって、会社承継等を考えたくないのです。
しかし、申し上げます。
「会社の良き承継は生前対策で90%決まる」のです。
(井上和弘)
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