自社株のバトンタッチ⑮
手持ちの株式のほとんどを無議決権にし、
後継者に支配権をゆずったあとに考えることは、
無議決権にした株式を、
誰に移してゆくか?です。
1つの対策が、持株会でした。
(前回の記事はこちらです)
そして、もう1つの対策が、
種類株式を活用する、という方法です。
例えば、無議決権にした株式を、
血のつながりのない(6親等ではない)、
番頭(幹部等)に売却します。
このときの売却価格は、
配当還元価格(安い)でOKでした。
(こちらの記事で説明しています)
これで、創業者が持つ株式は、
手放すことができるので、
相続財産を減らすことができました。
手放した株式に議決権はないので、
会社支配という点からは、まったく問題ありません。
が、この幹部に、いつまでも株式を持ち続けてもらうのか?
という問題が出てきます。
そして、一番気になるのが、
この幹部から株式を買い戻すとき、
たくさんのお金が必要ではないか?
ということです。
ここで、種類株式が登場します。
・いつ買い取るか?
・いくらで買い取るか?
を予め、決めておくことができるのです。
例えば、幹部が退任するときに、
配当還元価格(安い)で買い戻す、
というように設定することもできます。
これを実行するには、
株主全員の賛成がなければできませんが、
これができれば、とても有効な相続対策になるのです。
(福岡雄吉郎)
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