まだできる決算対策 「少額償却資産の特例」
決算月が終わってから、
“何か節税策になるものはないでしょうか?”
と尋ねてくる方がおられます。
“どうしてもっと早く言ってくれないんですか!”
となるのですが、それでも何かないか、考えるわけです。
生命保険など、
実際のお金の入出金が関係するものは、
もはやムリです。
できるのは、
不良在庫を棚卸資産除却損に計上する、
機械・設備の資産で、使っていないものがないか、
再度見なおしてみる、といったことなど、です。
要は、貸借対照表の左側の資産を、
もう一度じっくり見ることです。
例えば、
10万円以上はするものの、30万円未満のものなら、
少額償却資産として、総額上限300万円まで、
損金計上が可能です。
いわゆる、「少額償却資産の特例」です。
こんなことでも、会計事務所まかせにしていると、
10万円以上だから資産計上、
となっていることが多いのです。
器具・備品、機械、パソコン、ソフトウェアなど、
一年を振り返れば、該当するものがあるかもしれません。
実際、よくあるのです。だから言うのです。
もっと言えば、
この少額償却資産を、今まで以上に活用してほしいのです。
単品で30万円未満なら、OKなのです。
例えばこんな場合があります。
パソコンで、エクセルやウイルス対策のソフトが、
事前にインストールされていて、32万円でも、
インストールされているソフトウェアを除いた本体価格は、
30万円未満である、というケースです。
私自身、買い替えの際、このようになることが多いです。
そんな場合、見積書には、本体とソフトウェアを、
分けて記載してもらいます。
そうすれば、全額損金計上できるのです。
つまり、総額では30万円以上するけれど、
本体とそれ以外にわければ、すべて30万円未満になる、
という場合があるのです。
そんなことも、
会計事務所から教えてくれることはありません。
こちらが知識を持っておき、
会計事務所に処理を投げかけるしか、ないのです。
まずは、もう一度、資産台帳に、
じっくりと目を通してほしいのです。
(古山喜章)
【DVD発売しました!】
DVD「社長の経営財務」を、
日本経営合理化協会より発売しました。
多くの経営者が苦手な、貸借対照表が、
これを見れば驚くほどよくわかります。
詳細&お買い求めはこちらからどうぞ。
【書籍のお知らせ】
「儲かる会社をつくるには、赤字決算にしなさい」(ダイヤモンド社)
が、おかげさまで発行数18000部を突破しました!
弊社でも、ご注文を受け付けております。
メールにてお問い合わせの方は、こちらをクリックしてください。
【ブログ-井上和弘の寄り道スケッチ】
道場主 井上和弘の趣味、旅、雑学など、
会社経営からちょっと離れた、日常生活をつづったブログ、
「井上和弘の寄り道スケッチ」もぜひご覧ください!
こちらをクリックしてください。
日本経営合理化協会のサイトにて、
「銀行交渉はこうしなさい!」音声配信をしております。
図を見ながら音声を聞く、新たな配信形式です。
こちらからどうぞ。
LINEアプリのタイムラインにて、
巷で出会ったスイーツを、3行だけ書いて紹介する、
「スイーツ3行書く命」を配信しています。
ID:icofuruyama で、LINE内で検索ください。
« 節税策としての不動産(アパート、マンション)経営は危険 | トップページ | 大会社がなくなる?① »
「節税対策&決算対策」カテゴリの記事
- 即時償却C型の実務④(2021.01.15)
- 即時償却C型の実務③(2021.01.14)
- 即時償却C型の実務②(2021.01.13)
- 即時償却C型の実務①(2021.01.12)
- 改めて即時償却の何がよいのか④(2020.12.31)
コメント