なぜ 私は自社株の相続税 ゼロを薦めるのか?考えるのか?②
②なぜ 中小企業は資本金が低いのか?
なぜ 中小企業の資本金は、
中堅企業になっても零細企業の資本金と変わらないのでしょうか?
若い後継者諸君を教育していて
「なぜ わが社の資本金は1000万円なのです。
もっと増資して高額にしてもいいのですが・・・・?」
という質問を受けます。
「資本金1千万円と1億円 どう違いがありますか?」と返します。
税額が異なります
配当を1割支払うと決めても、資本金額によって額が異なり、
法人税を払った後配当を支払う事になります。
「資本金1億円以上は大会社となり、数ある中小企業の恩恵が使えません」
中小企業者にとって資本金は
1千万円 2千万円、5千万円 8千万円 9千万円と経営していく上で、
今や資本金の額を云々する人はいないはずです。
よほど、見栄っ張りか 知識がない方です。
それよりも、利益を上げて、法人税を支払って残った純利益から、
配当や役員賞賞与を取らずに剰余金を積み上げていくこと。
その実である現預金を増やし、
信用のバロメーターの自己資本金額・率を上げる方法をとるのです。
だから、資本金を増やすことなどは、
社長にとって、あまりメリットもないので、気にかけなかったのです。
ですが、いよいよ後継者にバトンタッチ、経営権を渡すか!と考えた時、
当然 自社株の委譲が必要となり、
その時に 税理士から資本金の何十倍にもなっていますよ
と言われてびっくりしているのです。
剰余金をそこそこにしておこうという社長はいません。
経営の目的の中の収益を上げることが社長の使命なのですから・・・
上げた収益は出来る限り、社外流出せずに内部留保したいと
真面目に考えるのですから当然増えていきます。
これを減じようと考える社長は 基本的にいません。
「わが社の相続税評価をした時に どうして そんな倍数にもなるのだ!」
といっても仕方がないのです。
立派な社長だから そうなるのです。
「名誉なことなのです」
自社の貸借対照表(B/S)を手元に置いてみて下さい。
右側の下の欄をご覧ください。次のような表になっているはずです。
中小企業においては資本金の所有者は、
ほとんどは社長が所有されています。
よって、この財産は当然、相続人に渡され、
そこで相続税を相続人は支払わないといけないのです。
これらの一連の引継ぎで、悲劇、喜劇、人生ドラマが起こるのです。
(井上和弘)
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