もったいない決算書
3月決算の会社は、
まもなく決算書が出来上がる時期です。
決算書は、会社の通信簿です。
1年間の経営活動の結果は、
たった数枚の決算書に表されます。
1年間血のにじむような努力をしてきても、
その結果は、たった数枚の紙に表されてしまうのです。
そしてその書類をもって、
良い会社、悪い会社が判断されるのです。
血のにじむような努力をしようがしまいが、
それは、他人には分かりません。
ヒトは見た目が9割、と言いますが、
会社も同じです。
会社も見た目(つまり、決算書)が9割なのです。
だから、見た目を意識していただきたいのです。
見た目を意識している会社と意識していない会社、
その違いは、損益計算書の『特別損失』を見れば、
一目で分かります。
特別損失の金額が多ければ、
見た目を意識して、決算書を作っているといえます。
X社では、アベノミクスの目玉政策であった、
即時償却を実行しました。
銀行等を意識すれば、
これは、「特別損失」に持ってきていただきたいのです。
特別損失を増やせば、
銀行が意識する営業利益、
あるいは、会社の実力を表す経常利益が増えるからです。
しかし、X社は、通常の減価償却費と同じように「販管費」に計上しました。
営業利益が出すぎていると、
得意先から値下げ要求が来るかもしれない、
という懸念からです。
過去にそのように言われたことがあったようですが、
X社は、いまや業界トップクラスの会社に成長しました。
X社には、X社しか持っていない優位性があるのです。
だから、業界トップクラスになったのです。
だから、「かもしれない」という心配のもとで、
見た目をあえて下げる行動をとるのは、
とてももったいないことなのです。
(福岡雄吉郎)
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