会社を高値で売りました!
「いやー 井上先生 久しぶりです お元気そうで・・・」
「いや 貴方こそお元気そうで 85歳には見えない若々しさですね」
私より1回り上の同じ干支の工藤誠之助さまから
あるパーティで声をかけられました。
社長の座はすでに会社の幹部に譲り、公職に就かれて走り回っていると
多くのうわさや業界紙で聞き及んでいたのです。
「先生 とうとう会社を売りましたぜ・・・ 先生の言う通りにして・・・」
私の言う通り・・・・・?
著書を買っていただいていることは知っていたのですが、
直接 アドバイスをしたことは記憶にありません。
工藤会長の会社は、特殊プラスチック成型やFRP使用の型、
デザイン性に優れた装飾建設物のメーカーでありました。
売却した・・・・?
会社にはいらっしゃらないのですか?
ご子息が確か いらっしゃったはずです。
「ご子息は・・・?」お聞きしました
「はい、東大出て厚生省に入省して 今や課長代理です。出生しよりましな~~、もう地元には帰る気などないんで 私の会社を売却しました」
なるほど・・・お話を聞くと5~6年前から息子の幸福を考えると、
役人の道に進むのが本人のため、国のためと思い、
会社売却を決意したという事です。
よって、5~6年間に会社の含み損を徹底して出し、
キャッシュフロー経営に徹し、中身のある筋肉質の会社にされました。
その後に高額退職金を受け、売却すれば、株価、
すなわち会社売却高を高額にして売却が可能となったという事です。
「先生もご存じのとおり 私は営業マン、創業者ではありませんが、
二代目社長です。自他ともに認識しているセールス根性、安くは売りません。
どうせ売ると決めたからには、
徹底して会社の値段を上げるように5年間努力しましてん!」
とおっしゃる。
「しがらみ」を断ち切って、
目標が会社を続けるより売却をすることにより
多額な現金をたくさん残して子供たちに渡す。
「さようなら」と去っていく。これも 1つの選択肢かもしれません。
精神的にも風貌も85歳には見えず、この人物は間違いなく、
あと10年は元気で生きられる雰囲気を漂わされていました。
(井上和弘)
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